中嶋千尋プロの紆余曲折・波瀾万丈なゴルフ人生とは…
――お父さんが率先して、中嶋さんを連れ出してくれたのですね。
中嶋:そうですね。「じゃあ、そこに行ってみるか」と、さまざまな新しいことに挑戦させてくれました。それまで運動が苦手だったのが嘘のように、中学校では陸上部、バスケットボール部、水泳部を掛け持ちするほどスポーツ万能になっていました。
――陸上ではスカウトされたそうですね。
中嶋:小学6年生の時、市の大会で800m走に出場したのですが、その走りを見ていた中学校のコーチにスカウトされました。陸上部に入った中1、初めて出たマラソン大会ではコースも距離も知らないまま走って優勝しました。
――すごいですね!
中嶋:少し前まで走り方を笑われていたのに、気づいたら走法も選手らしくなっていました。この経験を通じて、「人ってどれほど伸びるんだろう」と人間の持つ可能性を体感しました。この経験は、今指導者として可能性を信じる力になっています。
<#2に続く>
編集/まるスポ編集部
プロフィール
プロゴルファー中嶋千尋(なかじま ちひろ)
優勝4回・ 日本プロスポーツ新人賞受賞・ 米ツアー参戦・ ベストスコア63
日本女子プロゴルフ協会公認ドライビングコンテスト優勝(272Y)
東京都出身。PL学園高校を卒業後、1985年にプロテストに合格。1988年には「ダンロップレディスオープンゴルフ」でツアー初優勝。翌年にはアメリカツアーに挑戦。帰国後、原因不明の首、背中、腰痛に苦しみ、以降長らく芳しい成績を残せなかった。1998年、「健勝苑レディス・道後」で約10年ぶりの優勝。2002年には2勝で通算4勝。2004年には「ミズノクラシックレディス」で“63”という自己ベストスコアを40歳で更新、2006年21年間のツアー生活に区切りをつける。その後、デザイナー、講演、企業研修なども手掛ける。現在は人生観も詰まっている「MOVE GOLF ACADEMY」にて、トッププロ育成と大人の可能性も引き出す指導に力を入れている。これまでの常識を刷新するMOVE理論で能力開花する人が続出。上手くなるだけではない人間力アップにも力を入れている。座右の銘は「愛情は平和のもと」
