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怒れる挑戦者──クレベルの叫び

判定2-1で敗れたクレベルは、試合直後に強烈な言葉を残した。「勝利を盗まれた。私は負けてない。明日にでも(リマッチを)やりたい。BreakingDownでも路上でもいいし、道場に殴り込んでもいい」。
怒りをあらわにしたその表情は、勝利への執念そのものだった。続けて「次やったら殺す。そうしないと勝ちを認めてもらえない」と、苛烈な言葉を口にした。その想いの裏には、己の全てを賭けて臨んだ試合への強い自負があった。
朝倉未来という存在──戦いの先にあるもの

試合後、朝倉はこう語った。「格闘家は1試合で人生が変わる。だからこそ勝ててよかった」。4年越しのリベンジを果たしながらも、彼の視線はさらに先へ向いていた。
「フェザー級のベルトは、もともと俺のために作られた」。強い言葉の奥には、RIZINの黎明期からこの階級を背負ってきた自負がある。平本蓮との因縁、ヴガール・ケラモフへの挑戦、そして新王者とのタイトルマッチ──戦いたい相手は尽きない。
彼はすでに“挑戦者”ではない。自ら舞台を作り出す“中心人物”として、格闘技界を牽引している。復帰2連勝で再び照準を合わせたタイトル戦線──その先にあるのは、朝倉未来という男が格闘技に捧げる「全て」だ。