自転車競技選手、窪木一茂選手(Aisan Racing Team所属)が、2025年10月にチリで開催されたUCIトラック世界選手権の男子オムニアムで銀メダルを獲得した。この結果は、オムニアム種目における日本男子の最高位達成であり、窪木選手にとって4年連続となる世界選手権メダル獲得という偉業達成となる。
世界選手権での激闘と成長の証
UCIトラック世界選手権において、オムニアム、チームパーシュート、マディソンの3種目に出場した窪木一茂選手は、個人種目のオムニアムで世界のトップと激闘し、優勝者とわずか2点差での銀メダルを獲得。長年トップレベルを維持してきた実力と高い精神力を証明した。
大会前「楽しみにしていてください」と語った言葉通りの活躍を見せた窪木選手。優勝を目指していただけに悔しさを感じつつも、「素直に喜べない自分がいるのは成長の証だ」と、自身の成長の証と捉えている。
窪木選手は、日本自転車競技連盟や競輪界からの刺激を原動力とし、「来年こそ金メダルを目指したい」と力強く表明。36歳となった今も大器晩成型を体現しつつ、競技生活と競輪を両立する中で怪我のリスクを負いながらも、「海外のトップアスリートと最前線で競い続けたい」という揺るぎない決意で、3年後のロサンゼルス五輪へ向け挑戦を続ける姿勢を明確に示した。

次世代育成貢献とアンバサダー活動
窪木選手は、サポート契約を結ぶJPFが運営する「JPF奨学金制度」のアンバサダーも務めている。この制度は、自転車競技に取り組む大学生の学業とスポーツの両立、将来のキャリア形成を支援するものだ。
世界の舞台で活躍する窪木選手の存在は、奨学生にとって大きな励みであり、挑戦への原動力となっている。JPFもまた、窪木選手の活躍が次世代に希望を与えるものとし、今後も競技を通じた人材育成と自転車競技界全体の発展に貢献していく方針だ。
プロフィール:窪木一茂(くぼき・かずしげ)
- 生年月日: 1989年6月6日生まれ
- 出身地: 福島県
- 経歴:
- 2024年 全日本選手権 男子4km個人追抜 優勝
- 2024年 世界選手権男子スクラッチ 優勝
- 2025年 UCIトラック世界選手権 男子オムニアム 銀メダル
記事/まるスポ編集部
