「カヌーは生涯スポーツ」――それが、大城良介さんと妻・智子さんの合言葉
◼️「チームアクセプト」の誕生と、最愛の家族で繋ぐバトン
――昭和食堂での誓い、そして市の協会による部活動地域移行という受け皿がある中で、大城さんたちが立ち上げた「チームアクセプト」はどのような役割を担っているのでしょうか。
大城:市の協会が中学生以上の部活移行をメインでまわしているのに対し、「チームアクセプト」は、小学生やその保護者を中心に、カヌーポロ以外にも「もっとカヌーをやりたい!」という子や大人たちを広く受け入れる民間クラブとして活動しています。
2016年12月、私と中学・高校時代のペアの相方であり、全中準優勝や高校国体優勝・アジア選手権優勝を共に経験してきた“最強の相棒”の鈴木一生、そして僕らの10歳上で恩師のような存在でもある妻・智子の3名で正式に立ち上げました。

――指導方針としても、子どもたちの自立を大切にされていますね。
大城:私たちの役割は技術を教え込むことではなく、子どもたちの「もっと上手になりたい」という純粋な気持ちに寄り添い、思い切り練習できる「環境」を用意してあげることだと考えています。
実はこの活動の原点は、チーム発足前の2013年頃、まだ「大城家」だけでプライベートに参戦していた頃にあります。最初はうちの子どもを練習なしで無理やり参加させるような形でしたが(笑)、やってみると子どもの大会が本当に面白くて。
翌年にはカヌー教室で知り合った山内家も加わり、一生懸命練習した彼らが入賞した時は、自分のこと以上に嬉しかったです。
そうした「家族で楽しむカヌー」の輪が広がり、2017年にアクセプトとして初めて少年少女大会に参戦しました。今では毎年必ず入賞者が出て、優勝カップを手にする選手も育っています。
――大城家だけの小さな挑戦から始まったバトンが、今や多くの家族の成長の場になっている。アクセプトを巣立っていった選手たちのその後も楽しみですね。
大城:ありがたいことにアクセプトでカヌーの楽しさを知った選手たちが、その後ジュニア日本代表に選ばれたり、カヌーポロで世界へ羽ばたいたりと大活躍してくれています。
私たちがそうであったように、子どもたちもまた世界の舞台へと羽ばたいている。
私たちが撒いた小さな種が、次の世代で大きな花を咲かせ、さらにその先へとバトンが渡っていく。これ以上の喜びはありませんね。
