10.18後楽園、KO-Dタッグ王座戦で石田の魂が覚醒した

◼️タイトル戦で得た確信:大柄な相手への「意地」
――2人が戻ってきて、今度は「レスラー石田有輝」がどう強くなるかを模索する時期が始まったわけですね。
石田:先輩たちに頼っていた部分が大きかったので、「どうやったら強くなれるか」をたくさん悩みました。先輩たちが欠場期間中はアドバイスをもらったりしました。最終的には「“自分の意志を持つ”“自分がやるんだ”という気持ちを持たなければいけない」というのを10月のタッグ王座戦に向けて強く感じました。
――KO-Dタッグ王座戦で、樋口選手と組んで体格の大きな納谷幸男選手、飯野雄貴選手に挑みました。DDTでもトップクラスのフィジカルを持つ2人との戦いは、怖さもあったと思います。
石田:確かに相手は大きい人たちです。僕は相撲をやっていたので、体格差がある時の戦い方、小さい人間の戦い方があることは知っています。でも、それでも僕は、「ぶつかって、ぶつかって、ぶつかっていく」という戦い方をしたかった。真っ向勝負で絶対に勝ちたいという気持ちが強かった。
あの試合は、僕の中のレスラーとしての「意志」や「気持ち」が何段階か上がった試合だったと思います。
大きい相手に対して、僕みたいな体格の小さい人間は、その相手の3倍も4倍も気持ちを出さないと負けてしまうんですよ。体格では勝てなかったとしても、「気持ちだけは負けてたまるか!」と最後まで粘りました。そこが僕の「意地」でしたね。
――その“意地”が会場やレッスルユニバースを観ている、たくさんのファンにも伝わったのではないでしょうか。
石田:今までにないくらい応援してもらったんです。皆さんの歓声で力がみなぎったというか。あそこまで力を出せたのも、応援のおかげです。本当に嬉しかった。ありがとうございます。
