【DDTプロレス クリス・ブルックス(1)】叔父が持ってきたプロレスビデオを繰り返し観ていた

――現在のクリス選手の動きを見ているので驚いています。ところでプロレスラーになろうと思ったキッカケはなんですか?

クリス:僕の世代のプロレスラーが「レスラー」としてのキャリアをスタートする時、一般的なルートとして「バックヤードレスリング」があります。

これは選手の自宅の裏庭で行う「プロレスごっこ」みたいな。中古のリングを使うこともあるしリングがない時もある。ここから僕もみんなと同じようにキャリアをスタートしました。

高校生の頃、バックヤードプロレスをしていた友人の一人に従兄弟がいました。彼は少しだけレベルが高く、屋内でやっていました。といっても古い教会の中でマットを敷いていたぐらいだけど(笑)。

ただそこはカメラを使ったり各選手のキャラクター設定ができていたり、もう1レベル上のことをやっていた。

日本だとプロテストを受けて団体に入門するけど、海外ではプロレスラーが教えるスクールで学ぶのが一般的。彼らと出会ったことでスクールへのルートができました。

さっき運動神経の話をしたけど、当初はとてもじゃないがプロレスラーになれるなんて思っていなかった。気が付いたら出会いを通して道が開けた感じです。

――そのスクールを卒業し自分で団体やプロモーターに売り込んで試合を組んでもらうのですか?

クリス:教会でレスリングをしていた仲間たちの9割くらいが各自なんらかのレスリングスクールに通い始めました。だったら「自分たちで興行を打ってみよう!」とリングを借りて工業団地の一角で大会を行ったら上手くいきました。

その後リングを購入して自分たちで外部からレスラーを連れてくるようになりました。ただ当時、僕はまだ14,15歳。1年ぐらいはレフェリーをしながら参加し16歳でデビューしました。

その団体はとても手作り感あふれる興行で、他の団体から選手が手伝いに来てリング設営や撮影、レフェリーをしてくれました。たまに何かのアクシデントで選手が来られなかった時、僕が代わりに出場させてもらう感じでした。

でもデビューはしているものの他団体へ定期的に出場できるようになるまで、この頃(2007年)から5年ぐらいかかりました。

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