【インタビュー】全日本プロレス 鈴木秀樹、受け継がれる「ロビンソン・イズム」――所属としての覚悟(前編)

誰もが認める圧倒的な技術力で王道トーナメント初制覇を狙う鈴木秀樹

――鈴木選手のポーズは、両手を広げたものや腕を組んでるイメージが強いです。

鈴木:ポーズに関して、僕はあんまり意識してないんです。例えば、(ライジング)HAYATOは座って逆ピースとか印象に残るものがあるんですよ。

プロレスに限らず、教わったものってその時はあまり理解できなくても、何年か経って「あっ、過去にこういうことをした」と自然に身についているものなのかもしれない。

昔、猪木さんが対戦相手をスリーパーホールドで締めて、グッタリしたところをフォールした場面があります。あれも別に真似しようと思ったわけじゃない。でも斉藤ジュンとの三冠戦で同じことをしている。

卍固めが崩れた。それでスリーパーに移行したけど、レフェリーが「落ちてる」というので、“抑えた方が早いんじゃないかな”と思ってフォールに切り替えた。

結果的に過去の猪木さんの戦いと同じ形になったけれど、真似したわけでもないし、そもそも真似なんかできない。

――これまでの経験がリング上で瞬時に出るのですね。

鈴木:だと思います。以前だったら、そういう発想も出てこなかった。多分、あのまま卍固めで締めていたのかもしれない。別にそれで勝てたかもしれないけど、ロビンソンの教えが「こっちでうまくいかなかったら、どんどん次のものに変えていきなさい」だったから、変えていったんですよね。

――改めてプロレスを言葉で伺うと、いろんな発見があります。

鈴木:今質問されて、喋りながら自分の中で整理した感じです(笑)。
後編に続く

<インフォメーション>
8.24(日)後楽園、全日本プロレス「第12回 王道トーナメント」が開幕。全16選手が出場、後楽園では一回戦の宮原健斗vs真霜拳號、青柳優馬vs野村直矢、“ミスター斉藤”土井成樹vs関本大介が激突。詳しくは全日本プロレスWEBサイトをご確認ください。

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