引退2日前の世羅りさ(左)から初勝利を収めたHANAKO
2026年1月10日、後楽園ホールで開催された「スターダム旗揚げ15周年記念シリーズ NEW YEAR STAR 2026 in KORAKUEN day1」。この日のリングには、ベルトの懸かった戦い以上にエモーショナルな、一つの物語の終着点があった。
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現フューチャー・オブ・スターダム王者のHANAKOが対峙したのは、1月12日に引退を控える世羅りさ。学生プロレス時代、世羅の名前をもじったリングネームを名乗っていたHANAKO。彼女は学プロ時代にプロミネンス興行に何度か出場。
昨年6月代々木大会、プロレスラー”HANAKO”として世羅と初対決。敗れたものの、「引退までに世羅超えを見せてくれ」と世羅から託された。その期限まであと2日。正真正銘”ラストマッチ”にHANAKOは万感の思いを込めて臨んだ。
試合はロックアップで幕を開けた。181cmのHANAKOは、成長の証を刻むべくビッグブーツからエルボーを叩き込み、ショルダータックルで世羅をなぎ倒す。対する世羅も顔面踏みつけから逆エビ固め、さらにはリバース・カンパーナでHANAKOを執拗に攻め立てる。
「来いよ!」と手を広げて挑発する世羅に対し、HANAKOは渾身のエルボーを打ち込んでいく。世羅はカウンターのシュバインから、コーナーへのダブルニーアタックと波状攻撃を仕掛けるが、HANAKOは一瞬の隙を突いて得意の白鷺へ。
ロープブレイクで逃れた世羅に、HANAKOはJPコースターを見舞いカウント2まで追い込む。HANAKOはラリアットの連発で世羅のスタミナを削ると、足を払ってグラウンドの状態での白鷺に捕らえた。グイグイと絞り上げられる世羅の手がタップし、HANAKOが念願の「世羅超え」を果たした。
勝利したHANAKOは「世羅超えしたぞ――! このカードが決まってから、めちゃくちゃ楽しみやったけど、日が近づくにつれて『世羅さんとの関係が終わってしまうんじゃないか』と思うと、めちゃくちゃ怖くて。でも楽しみで……なんとも言えない気持ちで今日を迎えました。今のHANAKOがいるのは、紛れもなく世羅さんのおかげです」と世羅への感謝を口にした。
そしてHANAKOはまだ仰向けに倒れていた世羅に向かって深々と「座礼」。それを受けた世羅も清々しい表情でマイクを握る。
世羅「(昨年)6月の代々木での約束……『世羅超えをしてみろ』っていうの、普通に果たしちゃったじゃんかよ! そう簡単に超えてくれるなよ(笑)」
世羅のぼやきに、会場からは温かな笑いと拍手が沸き起こる。
世羅「でも引退前に、HANAKOの成長をしかと感じられて、これで心置きなく引退できます。学生時代、数ある女子プロレスラーの中から『世羅りさ』の名前を選んでくれてありがとう」
そういうとプロレス人生を完走しようとする世羅とHANAKOが固く抱き合った。
<インフォメーション>
1月11日と後楽園ホールで「スターダム旗揚げ15周年記念シリーズ NEW YEAR STARS 2026 in KORAKUEN」が開催。詳細はスターダム公式ウェブサイトをご覧ください。
編集/まるスポ編集部
