
7月19日、札幌・北海きたえーるにて新日本プロレス『G1 CLIMAX 35』が開幕。第8試合のAブロック公式戦では、辻陽太が因縁の相手SANADA(H.O.T)に劇的勝利を収め、白星スタートを切った。
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辻にとってSANADAは超えるべき大きな壁だった。
2023年6.4の大阪城ホール大会では、凱旋試合として臨んだIWGP世界ヘビー級王座戦で敗北。その年のG1でも再び敗れ、シングルマッチで2連敗を喫している。

奇抜な電飾スピーカーのついたジャケットを着てギターを手に現れたSANADAに対し、辻はいつも通りの落ち着いた様子で入場。セコンドには無所属に入ったばかりのヤングライオンの永井大貴がついた。
試合はSANADAの握手の誘いから始まるが、これは罠だった。いきなりロープに飛ばすも辻がティヘラで切り返し、序盤から主導権を握る。場外戦ではSANADAのギター攻撃を辻は察知して回避。しかし、SANADAは老獪なテクニックでロープを利用し、辻の股間を攻撃する。さらに観客席へ連れ出すと鉄柵やペットボトル攻撃でダメージを与える。
リングに戻るとSANADAがペースを掌握。マジックスクリューやシャイニングウィザードを連発し、デッドフォールを狙う。だが辻もこれを耐え、ブレーンバスターボムで反撃。この一撃で脇腹を痛めたSANADAに対し、辻はニーアタック、続けて必殺のマーロウクラッシュを狙う。

しかし、SANADAが土壇場で股間攻撃を決め再び形勢を逆転。畳みかけるようにシャイニングウィザードからラウンディングボディプレス。しかし辻が回避し、すぐさまジーンブラスターを炸裂させると逆転の3カウントを奪った。
試合後、辻はSANADAに向けて熱い思いを語った。
「SANADA、こっちはな、覚悟が違うんだ。あの1分のPV(G1出場選手紹介PV)のために俺は、100mのバンジージャンプ2回飛んでんだよ……」
昨年のG1準優勝の実績を持つ辻がリベンジ成功で最高のスタート。この勢いのまま、さらなる高みを目指すのか。次戦の闘いにも注目が集まる。
記事/ミライカ