
プロキックボクサー寺山遼冴のインタビュー後編。リング上で見せるストイックな姿の裏には、意外な素顔が。そして、彼が最も尊敬する人物は、他でもない彼の姉。不器用ながらもチャンピオンに上り詰めた姉の背中を見て、彼は何を学び、自身のキャリアにどう活かしているのか。過酷な減量、疲労骨折といったプロの厳しさと向き合いながら、寺山が目指す「RISEチャンピオン」という夢。彼の人間性と、揺るぎない覚悟に迫る。(取材・編集/大楽聡詞 文/藤本桃子)
プライベート、尊敬する姉・日葵さんとの関係
ーーちょっとプライベートなことをお聞きすると、試合のない日はどのように過ごしているんですか?
寺山: スマホでゲームをしていますね。色々やっているんですが、最近は「原神」っていうオープンワールドなゲームにハマっています。いつの間にか朝になっていることも…。
Nintendo Switchだと「Minecraft」。試合後は1週間休むのがルーティーンなのですが、試合後3日間、寝ないでのめり込んでしまいました。休んだ方がいいことは分かっているんですけどね(笑)。
あとは、宇宙や古代文明などの歴史とか、壮大なものがすごく好きなんです。オカルト誌『ムー』の YouTubeとか、そういう動画をずっと見ています。
ーーそんな寺山選手が尊敬する選手、目標としている選手はいらっしゃいますか?
寺山: 尊敬する選手は自分の姉、寺山日葵です。あと競技は違いますけど、目標はメイウェザー選手です。
ーー日葵さんのどんなところを尊敬しているんでしょうか?
寺山:姉は運動神経がないんですよ(笑)。昔から姉に対して「できないことに対してちゃんと向き合えてないな」って思って喧嘩ばかりしていました。
姉は不器用なんです。でもそんな中でプロのキックボクサーになって、チャンピオンにまで上り詰め、「女子軽量級最強」と言われるようになった。