3月27日の開幕から約2ヶ月が経過した。5月24日時点で46試合を消化した東北楽天ゴールデンイーグルスは、19勝26敗1分け、借金7と苦しい戦いを強いられている。
接戦をものにして首位をうかがった4月の勢いから一転、5月は大型連敗を喫するなど、新体制は今まさに激しい「産みの苦しみ」の最中にある。
26日から始まるセ・パ交流戦という大きな節目を前に、ここまでの戦いぶりと、巻き返しの鍵を握る陣容の現在地を見つめ直したい。
泥沼の中で真価が問われる「動く野球」と、三木采配の針路
昨シーズンから再び指揮を執る三木肇監督は、前体制に比べ、明確に「動く野球」を打ち出している。
序盤戦ではその積極的な仕掛けがピタリとはまり、「三木マジック」と称算された。しかし、チームの歯車が狂い出すと、周囲から「動きすぎではないか」「投手交代のタイミングが早すぎるのではないか」といった、結果論を伴う懐疑的な声が上がり始めるのも勝負の世界の常だ。
特にチャンスでのバント多用や、早いイニングでの代走起用は、成功すれば一気に主導権を握れる反面、失敗すればチームの勢いを削ぎかねない諸刃の剣でもある。
連敗中には、組織としての「フロントと現場の距離感」を巡る指揮官のコメントがクローズアップされ、周囲が疑心暗鬼になる一幕もあった。
しかし、現有戦力を必死にやりくりしながら勝機を見出すためには、ベンチがリスクを承知で動かざるを得ない台所事情があるのもまた事実だろう。批判を恐れず、泥をかぶる覚悟でタクトを振り続ける三木采配は、ここから真の試練を迎える。
新戦力・ウレーニャの献身と、マウンドで躍動する若き才能
この苦しいチーム状況にあって、先発ローテーションを必死に支える新戦力と若手の台頭は、ファンにとっても、チームにとっても大きな光明であり癒やしだ。
最大の収穫は、今季メジャーから加入したホセ・ウレーニャだろう。来日初登板から、日本の野球に対応しようと懸命に粘り強い投球を続け、ここまで2勝をマーク。異国のマウンドにアジャストしていくその真摯なプレースタイルは、いまや先発陣の貴重な柱として欠かせない存在になっている。
さらに、4年目を迎えた生え抜きの荘司康誠も、確かな覚醒の兆しを見せている。これまでの「あと一歩で勝ち星が伸び悩む」という課題を自らの力で克服し、すでに4勝をマーク。マウンド上で見せる風格と安定感は、次代のエースと呼ぶにふさわしい成長ぶりだ。
野手陣では、プロ初本塁打を皮切りにすでに6発を放っている平良竜哉が、長打力不足に悩む打線において、最高の発火点となった。また、27試合に出場して打率.316を維持する渡邊佳明の勝負強さも、泥臭く打線をつなぐ上で、今やなくてはならないピースとなっている。
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