右膝の治療による長期欠場を経て、6.28後楽園大会での復帰が決まった高尾蒼馬
昨年12月28日の後楽園大会を最後に、右膝の治療のため長期欠場に入った高尾蒼馬。「膝を開けてみないとわからない」と語っていた高尾が、ついに6月28日の後楽園大会での復帰を宣言。 欠場期間中に訪れた、同い年の盟友・樋口和貞の電撃引退。新時代の波が押し寄せる激動のDDTマットを見つめながら、高尾は何を思いリングに戻ってくるのか。復帰を直前に控えた高尾に、現在の胸の内を聞いた。(取材・文/大楽聡詞)
◼️6年以上耐え続けた右膝の真実
——欠場前は「膝の中を実際に開けてみないと状態がわからない」とお話しされていましたが、最終的にどのような診断・治療になったのですか。
「膝を開けてみるまで分からない」――高尾蒼馬、不透明な闇を抜けて完全復活への決断
高尾:内視鏡を入れて(穴を開けて)中を確認したんですけど、幸いなことに手術を必要とするような、完全な断裂とかはなかったんです。ですから、中にあった炎症を取り除いてもらいました。あとは、どこまで言っていいかわからないですけど……。
——差し支えない範囲で教えていただければ。
高尾:実は、後十字靭帯と内側靭帯を損傷していたんです。色々と精密に診てもらった結果、その状態で6年以上も試合に出場し続けていたことが分かりました。それが今回、一気に悪化した原因ですね。
—— 6年以上もその状態でリングに立ち続けていた、と。
高尾:自分でも気づかないうちに「治ってはまた痛めて」を繰り返していたみたいで、どんどん悪化していった。だから今回、メスを入れて大掛かりな手術をする必要はないということで、リハビリや治療を続けながらじっくりと回復を待つ選択をしました。
——欠場期間は約半年(6ヶ月)におよびましたね。
高尾:試合を続けながらだとどうしても完治に向かわないので、1回ゆっくりとプロレスから離れて体を休める時期を作りました。おかげさまで、以前に比べたら本当に良くはなっています。ただ、「これで100%完治したの?」と言われると、それは現時点では難しいというか……やってみないとわからない部分もあります。
——治療やリハビリの過程では、かなり苦労された部分もあったのでしょうか。
高尾:そうですね。実は精密検査や手術の前に、周りから「ゴッドハンド」って呼ばれている凄い鍼(はり)の先生を紹介してもらったんです。それで左膝とかに鍼を打ってもらったんですけど、僕にはあまり効果が出なくて……。
しかもその施術の直後にジムへ行ってダンベルプレスをやったら、まさかの左半身にまったく力が入らなくなって、ダンベルを落としかけましたからね。
——それは危ないですね……!
高尾:たぶん、僕の体質に鍼が合わなかったんでしょうね。それから力が元に戻るまで2ヶ月以上もかかってしまって、その間は下半身どころか上半身のトレーニングすらできなくて、本当に困りました。
>>> 同級生・樋口和貞の引退
