――その行動力に驚かされます。ところでAEWでは何試合戦ったのでしょうか。

竹下:シングルマッチ1試合とタッグマッチ2試合です。いつも通りの「僕の戦い」をしました。その中で最初のシングルマッチを高く評価して頂きました。評価して頂けたことで「自分のプロレスは間違っていなかった」と自信がつきました。

プロレスは三者三様です。ただ音楽と同じように、「ロック」や「ジャズ」みたいにジャンル分けができます。僕はアメリカナイズされたプロレスが好きで、それを9年くらいやってきたつもりです。DDTのスタイルもアメリカのプロレスに近いところがあります。

先輩に教えて頂いたことや独学で身につけたものを含め、それがAEWで評価されたのは嬉しかったし、やってきたことは間違ってなかったですね。

――試合のリズムや環境の変化などで海外での試合を「やり難い」という日本人選手もいますが、竹下選手はいかがでしたか?

竹下:やりにくさは感じませんでした。AEWでは、DDTのリングと同じように戦いました。

AEWのリングで戦える自信があったから向こうに行ったんです。「一か八か」で行ったわけではない。「イケる」という確信の下で行きました。

――どうして、このタイミングでAEWに行ったのでしょうか。

竹下:去年コロナで試合中止や無観客になりました。当初、コロナの時期が過ぎるまで待とうと思いました。人の意識がプロレスに来ないだろうと…。僕はサブカルチャーが好きですが、それに目が行かなかった。ということはプロレスファンもプロレスどころではない。

もちろん、そういった状況の中で試合があれば全力で戦います。ただタイトルマッチに積極的に絡むような動きはせず、「力を蓄える時期にしよう」と考え、色々なスタイルや技を試してみようと思いました。だから大人しくしてました(笑)。

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