「ダイヤになる選手を磨き、送り出したい」元中日・吉見一起 怪我との闘いと引退、そして野球人として成し遂げたい目標

20年、「自らの立ち位置を考えて」引退を決意

長期のリハビリを経て、14年7月8日の対ヤクルト戦で427日ぶりのマウンドに立った。ただ、復帰後3試合に登板後再び肘の炎症で登録抹消となりシーズンを終えた。

翌15年は開幕ローテーションに入り、4月1日の巨人戦で708日ぶりに勝利を飾るなど復活の兆しを見せるも、またもや肘に違和感を感じ野球人生5度目となる手術となってしまった。

しかし、このままで終わる吉見ではなかった。16年から18年まで55試合に登板し332.2回を投げ、再度復活の兆しを見せた。ただ、19年と20年はいずれも5試合の登板に終わり、現役引退を決意した。

引退を決断した理由について、以下のように語った。

「チームでの立ち位置を見て、苦しいかなと。一番上を見た自分が5番手・6番手にいるのが許せない。割り切らないといけなかったかもしれないですが、それができなかった」

「9月の試合に登板して5回途中で交代したのですが、勝っている状況で交代するということは信頼がないんだなと。もちろんチームが勝利するためなので、まったく異議や不満はないです。そこで辞めようと思ったのが最初。その後も客観的に見ながらやはり1軍には呼ばれないので、最終的に決断しました」

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