――そして2019年に三重バイオレットアイリスへ移籍。5年ぶりの日本リーグ復帰ですね。
石立:そうです。実は福井国体の前に大きいケガをして、そのリハビリが半年から1年近くかかって、昨年の7月にようやく復帰しました。
通常は9月から開幕するリーグ戦が、昨年12月に熊本で「女子ハンドボール世界選手権」が行われたことで、女子リーグ戦の開幕だけ今年1月になりました。
昨年7月に復帰してから12月の世界選手権まで、私は突っ走り過ぎてしまい、手術した箇所が悪化。チームの試合にあまり出場できませんでした。
今年秋から始まるリーグで気合を入れ直して頑張ろうと思います。
――今年はコロナの影響でプレーオフがありませんでしたし、東京2020も来年に延期になりました。
石立:1,2月は膝の調子が良くなかったので、チームに無理を言って監督にも理解を頂き、3月のプレーオフとオリンピックに向けて試合をセーブしてきましたが…自粛期間もあり、しっかり休んだので調子は良くなりました。
今シーズンは8月29日開幕予定です。
――石立選手は、試合前に行うルーティン的なものはありますか?もしくは試合前に絶対に食べるものとか。
石立:昔はあったんですけど、今試合の前日はチームのメンバー皆で食べる感じですね。
ただジンクス的に、前日チョコレートケーキを食べると調子いいです。普段はケーキ食べないんですけど、大事な試合の前とかは「チョコレートケーキを食べておこう」と(笑)。
――ところで初めてハンドボールを観戦する場合、どこに注目して見れば楽しめますか?
石立:初めて見た人はスピードやダイナミックなところ、身体接触の激しさを見て欲しいと思います。
ちょっと分かってきたら、シュートが決まった時の周りの動きにも注目して欲しいですね。
「なんで今、この選手がシュートを打てたんだろう」とか「周りの選手が身を挺してディフェンスをブロックしているから、シュートを打てたんだ」とか見て欲しいし、そこまで見えてきたら観戦が楽しくなると思います(笑)。
――石立選手の今後の目標を教えていただけますか?
石立:東京オリンピックです。私はハンドボール人生の最終章にいるんですけど…
――そんなこと言わないでください。そんなにハンドボール選手の選手生命は短いんですか?
石立:短いですね。私は今年33歳でチーム最年長、一つ下の選手が29歳になります。ハンドボールはコンタクトスポーツなので、体をかなり酷使しますね。
そしてオリンピック後の目標ですが、私はハンドボールを通して人生が明るくなったとか、人生のスパイスとして自分のことを好きになった、という人を増やしていきたいです。
私はハンドボールって人生を豊かにする、一つのツールだと思っています。
元々、「現役生活を終えたら、ハンドボールは終わり」って考えていました。でも最近、もっと別の捉え方をしています。