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渡辺桃に感じた「強さ」と「巧さ」
――決勝トーナメント1回戦では、優勝した渡辺桃選手に敗れました。
壮麗:H.A.T.E.は反則攻撃やラフファイトが目立ちますが、欠場中に解説席から見ていて「本当に巧いチームだな」と感じていました。実際に戦ってみて、桃は私が怪我をしていた左足を序盤から徹底的に攻めてきた。
5★STAR GPのリーグ戦期間中、私の足を狙ってくる選手は一人もいませんでした。唯一、その足を狙ってきたのは、H.A.T.E.の渡辺桃だけだった。自分よりも一枚上手なんだなって……本当に悔しいですけど、認めざるを得ないですね。
――足を集中して攻められた時、大怪我の記憶がフラッシュバックして、不安に襲われることはありませんでしたか?
壮麗:もちろん、足を攻められた瞬間は、あの時の怪我のことや、リハビリで苦しんだ日々が頭をよぎりました。一瞬、恐怖がフラッシュバックしましたが、すぐに「いや、今はもう完治した、元気な左膝になっている」と思い直しました。
確かに攻められてはいましたが、「靭帯がどうなるか」と不安だった頃に比べたら、全然大丈夫だという自信があったんです。
「これでも絶対やれる。絶対勝てる」と自分に言い聞かせながら、5★STAR GPは最後まで戦い抜くことができました。