
現在開催中の「第107回全国高等学校野球選手権大会」を辞退した広陵高校でついに決断が下された。
広陵高が史上初の不祥事による大会途中での辞退 当初は「出場判断については変更なし」も、SNSからの批判も強まり不可避に
中井哲之監督とその息子の中井惇一部長が交代となり、後任には松本健吾氏が監督に就任する。
発端は1月に起きたとされる部内での暴力事件。学校は高野連に報告後、3月に厳重注意を受けていた。しかし、この事実公表はされない一方で当該生徒は転校を余儀なくされていた。
その後広陵高は県大会を制し、甲子園出場を決めるがその裏で暴力を受けた保護者と見られる人がSNSで投稿すると瞬く間に拡散された。
それでも高野連は大会出場を容認し、7日の旭川志峯(北海道)戦に3-1で勝利。ただ、SNSやメディアなどで問題がクローズアップされると、学校側は10日ついに辞退を表明した。
不祥事による大会途中での辞退という史上初の出来事となってしまった。
野球部は現在新チームとなり指導体制の見直しを進めていたが、学校は従来の体制で活動を続けるのは難しいと判断。監督並びに部長の交代を発表した。
広陵高校は部員全員へのアンケートを行い、現在暴力やいじめなどの問題がないことを確認したとして、高野連も23日から始まる秋の県大会の地区予選への出場を容認している。
ただ、中井前監督は現在学校の副校長・理事を務めているが、その体制には変更はないという。
90年に27歳の若さで監督に就任してから約35年もの間率い、センバツで2度の優勝を誇るなど、名門校としての地位を引き継いできたはずだった。
しかし、不祥事という形で親子共に突然ユニフォームを脱がざるを得ない結末となった。
記事/まるスポ編集部