
因縁の抗争—BC WAR DOGSとHOUSE OF TORTURE(H.O.T)。その最終決着として用意されたのは、EVILとデビッド・フィンレーが互いの首をドッグカラー(首輪)で繋ぎ、場外カウントなしで行われる残虐な”ドッグカラーデスマッチ”だった。
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6月15日、新日本プロレス・大阪城ホール大会。EVILは、この日加入したXのドン・ファレ(バッドラック・ファレ)、チェーズ・オーエンズ、DOUKIをはじめとするH.O.Tの仲間に囲まれて不気味に登場。

一方のフィンレーも外道、クラーク・コナーズ、ドリラ・モロニー、石森太二を引き連れて入場。壮絶な闘いの火蓋が切られた。
試合開始と同時に、チェーンで結ばれた2人は互いに距離を詰めながら睨み合う。先制したのはフィンレー。EVILの足元からチェーンを引っ張って転倒させ、パンチの連打、鉄柱を利用した首絞め、そして場外へ投げてのチェーン攻撃。序盤はフィンレーが猛攻を見せ、観客も一気にヒートアップ。

しかしEVILも黙ってはいない。場外乱闘に持ち込み、チェーンで首を締め上げ、ついにはフィンレーの口にチェーンを突っ込んでの凶行。リングへ戻れば、H.O.Tの面々が連携してフィンレーの首を絞め、流れを完全に引き寄せた。
フィンレーが反撃に転じると、チェーンを振り回し、EVILをパワーボムホイップで場外へ放り捨て、H.O.Tメンバーをなぎ倒す気迫を見せたが、それも長くは続かなかった。EVILが鉄柱やイスを使って容赦ない攻撃を浴びせると、H.O.Tの総攻撃が始まる。

ディック東郷のチョーク攻撃に始まり、金丸義信のウイスキーミスト、DOUKIの鉄パイプ、オーエンズのCトリガー、そしてファレのダイビングボディプレス。悪意の連携はフィンレーの体と心を粉々に砕いた。
最後は、EVILがフィンレーの首をチェーンで絞めながらスコーピオン・デスロック。フィンレーの動きが完全に止まり、レフェリーが試合をストップした。

試合後、EVILは「見たか、この野郎。これがよ、新生H.O.Tだ。テメエらみたいな、バカな脳ミソじゃ、Xが一人だけじゃねぇってことなんか、わかりっこねえに決まってんだろ、この野郎、エーッ!俺らに盾突くヤツは片っ端から叩き潰してやるからな。わかったか? よく覚えとけ」と不気味に笑った。
新たな仲間を招き入れ、H.O.Tの悪の支配はどこまで続くのか?BC WAR DOGSの逆襲はあるのか?BULLET CLUBの物語はまだ終わらない。
記事/ミライカ