シーズン途中での新キャプテンに、野手最年長の鈴木大地を指名(写真はイメージ)
【DeNA 3-7 楽天】(6月2日・横浜スタジアム)
楽天は、交流戦6連敗という出口の見えないトンネルから抜け出すべく、大きな決断を下した。シーズン途中での新キャプテンに、野手最年長の鈴木大地を指名。
試合前、鈴木大地は「急ではあるが、なった以上はまだ諦めるポジションではない。チームが前へ進むように先頭に立ちたい」と決意を語り、チームの一体感と巻き返しの中心に立つことを誓って横浜スタジアムのピッチに立った。
楽天は3回表、マッカスカーの四球、太田光の安打、先発・荘司康誠の犠打で一死二三塁の好機を演出する。ここで1番・佐藤直樹がライトへきっちりと犠牲フライを放ち先制に成功すると、続く2番・辰己涼介もセンターへの適時二塁打で続き、鮮やかに2点を先行した。
先発の荘司は4回裏に一死満塁の危機を背負うも、後続を三振と二飛に仕留める粘りを見せる。しかし5回裏、捕逸による振り逃げと四球で一死一、二塁とされると、DeNAの蝦名達夫に逆転の2号3ランをレフトスタンドへ運ばれた。荘司は6回95球、7安打3失点(自責点2)と力投したものの、一発に泣きリードを許した状態でマウンドを降りた。
それでも楽天は、新主将の言葉通り決して諦めなかった。1点ビハインドの8回表、二つの四球で二死1、2塁の好機を迎えると、ベンチは代打に鈴木大地を送り出す。新キャプテンは気迫の二塁内野安打を放ち、最後は執念のヘッドスライディングでセーフをもぎ取って同点に追いついた。この泥臭くチームを鼓舞する一打で勢いづいた楽天は、続く7番・マッカスカーがレフト前へ値千金の適時打を放ち、一気に試合をひっくり返した。直前の7回裏を無失点に抑えていた2番手の柴田大地には、嬉しい今季初勝利が転がり込んだ。
ドラマはこれで終わらなかった。9回表、代打の伊藤光が、古巣・DeNAの坂本からバックスクリーンへ叩き込む移籍後初の本塁打を放った。この1号ソロは、プロ野球史上49人目となる全12球団からの本塁打という偉大なメモリアルアーチとなった。
さらに通算31本塁打での達成は史上最少到達数という驚異的な記録であり、伊藤光は「移籍が決まった時から交流戦で狙えたらいいなと思っていた」と喜びを爆発させた。なおも攻撃の手を緩めない楽天は、この日3番に入っていた平良竜哉がレフトスタンドへ8号2ランを突き刺し、一挙にリードを4点に広げた。最終回は抑えの藤平尚真が三者凡退に抑え込み、7対3で久しぶりの歓喜の瞬間を迎えた。
この激しい逆転劇と劇的な記録達成に、SNS上も熱狂の渦に巻き込まれた。「鈴木大地のヘッドスライディングに涙が止まらない」「有言実行で泥臭くチームを引っ張る姿は本物のキャプテンだ」と、新主将が見せた闘志あふれる走塁を絶賛する声が相次いだ。
また、古巣のファンも多く見守る中で快挙を成し遂げた伊藤光に対しても、「横浜スタジアムで12球団本塁打を達成するなんて最高のドラマ」「通算31本での達成は本当に勝負強い証拠」といった驚きと祝福のコメントがタイムラインを埋め尽くした。新キャプテンの執念とベテランの意地が結実した楽天は、この価値ある1勝を契機に、ここから一気の反撃へ転じる。
記事/ひろしお
編集/まるスポ編集部
