KONOSUKE TAKESHITAの握手を拒否した武知海青
DDTプロレスリングは3日、東京・両国国技館でビッグマッチ「Ultimate Party 2025」を開催。IWGP世界ヘビー級王者・KONOSUKE TAKESHITA(竹下幸之介)とダンス&ボーカルグループTHE RAMPAGEのパフォーマーである武知海青が異色タッグを結成。これに対し、今年の「KING OF DDT」覇者・樋口和貞(ハリマオ)と、武知の因縁の相手・正田壮史(SCHADENFREUDE International)組が立ちはだかった。
当初X・XXとされていたTAKESHITA&武知組の対戦相手は、武知が自身のデビュー戦(昨年2.25後楽園)の相手である正田を、TAKESHITAが2022年9月にKO-D無差別級戦で敗れた樋口を指名することで実現。

試合は、約3年ぶりの対決となるTAKESHITAと樋口のトップ対決で幕を開けた。両者は激しいロックアップから、TAKESHITAと武知が揃ってカウンターのフロントキックを放ち、場外へのトペ・コンヒーロで一気に試合を加速させる。
武知はエルボーから正田を抱え上げボディスラム、そして逆エビ固めと、プロレスラーとしての成長を見せる。しかし、ここで少林寺拳法をルーツに持つ正田が躍動。得意のキックで武知を追い込む。

TAKESHITAと樋口の攻防では、樋口がTAKESHITAを抱えアバランシュホールドで投げ捨てるパワーを見せつけるが、TAKESHITAも樋口のチョークスラムをフランケンシュタイナーで切り返すなど、テクニックで対応。両国のファンを沸かせた。
終盤、TAKESHITAが必殺のレイジングファイヤーを狙うが、正田がこれを切り返し「正田のチカラKOBUムキムキ」を炸裂、しかしカウントは2。正田は左右のキックをTAKESHITAのボディに執拗に打ち込み、IWGP王者を追い詰めた。
 
だが、TAKESHITAは正田の猛攻を冷静に受け止め、攻め疲れを待つと、強烈なエルボーから「ワガママ(ランニングニー)」を発射。最後は満を持してレイジングファイヤーを叩き込み、正田を仕留めて3カウントを奪取した。
試合後、勝利したTAKESHITAが武知に握手を求めるも、武知はこれを拒否。バックステージでは「握手するというより、この人と闘ってみたいという気持ちが勝って握手できなかった」と、プロレスラーとして世界王者に立ち向かいたいという強い心情を吐露。
TAKESHITAは「こうしてIWGP世界ヘビー級のベルトを持って帰ってこれたし、AEWでも本気でトップを狙っているから。他のDDTのみんなに負けない活躍。努力でも負けたくないし、一つ一つが励みになっているのを、今日の試合で見せられたら嬉しいです」と語り、握手を拒否した武知について「TAKESHITAと闘いたいと思ったから手を払った。それはなぜか?武知海青がプロレスラーになったから」と武知の行動に理解を示した。

一方、試合に敗れた樋口は、「KONOSUKE TAKESHITAとか武知海青が注目されているし凄いのもわかってるけど、こいつ(正田)にも注目してやって」とコメントを残した。
これを受け正田は「TAKESHITAさんは前に闘った時より何倍も進化している。僕も進化したつもりだったけど、まだまだ足りない。今回の負けはマイナスではなく自分のレスラー人生にとってポジティブな負けになったと思っています」とトップ選手との対戦で得た経験を糧に、さらなる飛躍を誓った。
