
明治安田J2リーグは9月27日に7試合が行われ、ジェフユナイテッド千葉はホームでロアッソ熊本と2-2で引き分け、互いに痛み分けとなった。前節の勝利で首位まで勝ち点差1と迫り、連勝で一気にトップを追い詰めたかった千葉。
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対する熊本は、九州ダービーでの敗戦から気持ちを切り替え、降格争いから抜け出すためにも、是が非でも勝ち点を持ち帰りたい一戦だった。リーグ終盤、両チームにとって「落とせない」という強い思いがぶつかり合った試合は、壮絶なシーソーゲームとなった。
試合開始から千葉、熊本それぞれにチャンスを迎える、一進一退の攻防が続いた。均衡が破れたのは前半12分。センターライン付近でボールを奪った熊本は、FW塩浜 遼がドリブルで持ち運び、一度右サイドへ展開。そこからのクロスがゴールポストを2度叩いた後、最後は千葉のオウンゴールとなり、熊本が思わぬ形で先制点を手にする。
しかし、ホームの千葉もすぐに反撃。前半30分には、ゴール前で粘り強くボールを取り返し、センターライン付近からのスルーパスにFW呉屋 大翔が抜け出す。ペナルティエリア内まで持ち込んだ呉屋が左足で冷静にゴールを決め、試合を振り出しに戻した。その後も千葉がコーナーキック(CK)からチャンスを作るものの、熊本もGK佐藤 史騎を中心とした守備で追加点を許さず、前半を1-1で終える。
後半開始から千葉が押し気味に試合を進めるが、先に流れを掴んだのは熊本だった。後半22分、熊本はFW塩浜 遼からの鋭いスルーパスをFW神代 慶人が受け、神代が右足で豪快に蹴り込み、勝ち越し弾で再びリードを奪う。
だが、千葉は直後の後半25分、すぐに追いつく粘りを見せる。MFエドゥアルドのパスを受けたMFイサカ ゼインが、ペナルティエリア手前から身体を回転させながら強烈なシュートを放ち、鮮やかにゴールネットを揺らして同点に追いついた。その後も両者互いに決定機を作り合うも、ネットを揺らすには至らず、激闘は2-2のまま終了した。
千葉にとっては、優位に試合を進め、チャンスを多く作っていながらも、二度リードを許す展開となったのは痛恨だ。追いつく粘り強さは見せたものの、首位争いを考えれば勝ち点3が必須の一戦で、ホームの観衆の前で勝ち点2を逃したことは大きな課題を残した。
一方の熊本は、二度リードしながらも直後に追いつかれてしまい、リードを守り切る課題が残った。しかし、アウェイの地で首位争いのチームから勝ち点1をもぎ取った事実は、降格争いからの脱出を目指す上で、大きな意味を持つ結果となった。
記事/まるスポ編集部