【全日本プロレス 芦野祥太郎(前編)】たぶん中嶋勝彦も「王道マットで闘魂スタイル」の意味を理解してやってないんじゃないかな

芦野祥太郎は、昨年春の祭典「チャンピオン・カーニバル(=CC)」を初制覇。だがT-Hawkとの優勝決定戦で左尺骨を骨折、長期欠場。昨年大晦日、約8か月ぶりに復帰した。1.3後楽園、三冠ヘビー初防衛を果たした中嶋勝彦の前に姿を現し、芦野は次期挑戦者に名乗りを上げた。

――まずは復帰おめでとうございます。リングから離れていた8ヶ月は、どんなことを考えていましたか?

芦野:自分がいない中、盛り上がっていく全日本プロレスを見ているのは、歯がゆい感じはありましたね。

同時に若手が台頭してきました。それは全日本にとって良いこと。ただ、「自分の居場所は大丈夫かな?」と、ちょっと考えました。

――グングニル・オブ・アナーキーのメンバーでタッグパートナー本田竜輝選手の卒業もありました。僕は、芦野選手の欠場中のSNSを拝見し、リハビリ等、やるべきことをじっくり積み上げていた気がします。

芦野:リハビリしながら「戻った時の居場所」を考えていました。本田や安齊(勇馬)ら、若い選手は好きにやればいいと思います。

「勝手に抜けやがって!」なんてことは全く考えてない。若いうちは後先考えずに好きにやればいい。若いんだから(笑)。

――以前、芦野選手にお話をお伺いしたのが、チャンピオン・カーニバル優勝決定戦前。あの時、「優勝できなかったら、俺の居場所が確認できない。全日本に来た意義を、今見せなくちゃいけないんだ」と。それでCC初制覇、しかし試合中の激闘で左尺骨を骨折。正直、天国から地獄だったと思います。その状態で気持ちが前向きになったのは、いつぐらいでしたか?

芦野:後ろ向きになったことは一度もないです。プロなのでケガがつきものなのは分かっている。デビューした一年目(※2015年デビュー)も右肩を負傷し欠場したし、復帰した直後のトーナメント(※WRESTLE-1 GRAND PRIX 2016)の準決勝で膝の靭帯を痛めた。

そういった過去の経験が糧になっている。まあ、ケガはいつか治るので。治った時、「しっかり自分のプロレスを見せれば、お客さんもしっかりついてきてくれる」という思いもありました。

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