競技の歴史を動かしたアスリートたち。ファンに絶望を与えた「衝撃の5事例」を振り返る(写真はイメージ)
スポーツ界における薬物汚染は、今に始まったことではない。かつて世界を熱狂させた英雄たちが、薬物によってその栄光を泥にまみれさせてきた。競技の歴史を動かし、ファンに絶望を与えた「衝撃の5事例」を振り返る。
① ディエゴ・マラドーナ(サッカー/アルゼンチン)
サッカー界の“神の子”は、キャリアを通じてコカイン依存に苦しんだ。1991年にセリエAで陽性反応が出たのを皮切りに、1994年アメリカW杯の大会期間中、ドーピング検査でエフェドリン等の陽性反応を示し、大会から追放された。世界最高峰の天才が、薬物によってキャリアの全盛期を狂わされた姿は世界中に衝撃を与えた。
なぜ、彼らは一線を越えてしまうのか?――アスリートと違法薬物の危険な距離感
② ディック・ディステファノ、バンス・ローら(プロ野球/MLB)
1985年に発覚した「ピッツバーグ薬物裁判」は、MLBの歴史の闇である。多くの現役メジャーリーガーがコカインの購入・使用に関与していたことが法廷で暴露され、球界のスターたちが次々と証言台に立った。当時のMLBにコカインが深く蔓延していた事実が明るみに出た事件である。
③ 江夏豊(プロ野球/日本)
日本プロ野球界(NPB)における最も衝撃的な事件の一つ。NPBの一時代を築いた伝説の左腕・江夏豊氏は、現役引退後の1993年、覚醒剤取締法違反(所持・使用)で逮捕された。現役時代の圧倒的な輝きを知るファンにとって、刑務所に収監される「球界の至宝」の姿は言葉にできない衝撃を与えた。
④ マイク・タイソン(ボクシング/アメリカ)
ヘビー級の絶対王者として君臨したタイソンは、後年の自伝で、現役時代の多くの試合でコカインや大麻を使用していたことを告白した。ドーピング検査を潜り抜けるために「偽物の体の一部」を使用していたという驚愕の手口まで明かし、格闘技界における検査体制の脆弱性と、絶対王者の精神的な荒廃ぶりが大きな議論を呼んだ。
⑤ 清原和博(プロ野球/日本)
2016年、球界の“番長”こと清原和博氏が覚醒剤取締法違反で逮捕されたニュースは、日本中を震撼させた。甲子園のヒーローであり、西武・巨人などで通算525本塁打を放ったスーパースターの逮捕。現役時代後半から引退後にかけて、プレッシャーや孤独から薬物に依存していったプロセスは、アスリートのセカンドキャリアの闇を象徴する事件となった。
過去の事例が示すのは、薬物は選手の「肉体」だけでなく、「それまでの功績」と「未来」のすべてを完全に破壊するという事実だ。今回のバレーボールやプロ野球の事件も、歴史の教訓が生かされなかった結果と言える。私たちは今一度、この問題の根深さを直視しなければならない。
記事/まるスポ編集部
