ーーこの「俺達のFMW」でマンモス佐々木選手に取材した時に、「見舞いに行って待合室で話していたら、伊藤豪さんから『冬木さん持ち直すから、大丈夫だよ。

また何かあったら連絡するよ』と言われて、みんなで一回引き返したんですよ。高速道路に乗って、埼玉のインターに入ったぐらいに伊藤さんから電話がかかってきて、『ボス、亡くなった…』と」という証言をしてくれたことがありました。

新宿鮫:そうなんですか。夜中だったんですよ、冬木さんが急変したのが。

ーーこれは「夫はこれを望むだろう」と冬木さんの奥様の意向により、東京スポーツのカメラマンさんが冬木さんが亡くなる直前に病室に入って写真を撮ったという話があるのですが、それは新宿鮫さんやマンモスが見舞いに行った日よりも前だったのですか?

新宿鮫:恐らく、前じゃないですか。

ーー冬木さんが亡くなったことは新宿鮫さんにとって大きかったんじゃですか?

新宿鮫:そうですね…。これまでFMWに入るまでに新格闘プロレスでは青柳館長、SPWFでは谷津さんとか先輩レスラーと関わってきたんですけど、尊敬できる人はいなかったんですよ。でも冬木さんは尊敬しています。あんまり話さないけど、面倒見がいいんですよ。俺なんかをリングで活かしてくれて…。

ーープロレスラーとしての冬木さんはどのように感じていましたか?

新宿鮫:シングルマッチでも対戦しましたけど、本当にやりやすいですよね。うまく試合を回してくれるというか。冬木さんにはよく「思いっきり殴れよ」と言われていたんです。それである日、殴ったら冬木さん、口の中をざっくり切っちゃったんですけど、「大丈夫、いいんだよ」と責められなかったですね。
<第4回へ続く>

取材・文/ジャスト日本
写真/本人提供

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【ジャスト日本】 プロレスやエンタメを中心にさまざまなジャンルの記事を執筆。2019年からなんば紅鶴にて「プロレストーキング・ブルース」を開催するほか、ブログやnoteなどで情報発信を続ける。著書に『俺達が愛するプロレスラー劇場Vol.1』『俺達が愛するプロレスラー劇場Vol.2』『インディペンデント・ブルース』

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