P.UNITED(ピー・ユナイテッド)のプロジェクトマネージャー野口尚伸氏

■「横の連携」の難しさと、マネジメントの醍醐味
――異なる8つの団体を一つにまとめるのは、非常に大変な作業だと思います。
野口:私がリーダーとして命令を下すような形ではないのが、このプロジェクトの面白いところであり、難しいところでもあります(笑)。
それぞれ独立した団体が対等なパートナーとして集まっているので、皆さんの思いを汲み取りながら、「それなら一緒にやりましょう」という空気感を作っていくことを常に心がけています。
――8つの団体で一つのものを作っていく必要があるのですね。
野口:その通りです。それぞれの意見を尊重し、全体としてどう動くべきか。交通整理をしながら着地点を見つけていくのには、やはり時間がかかります。ただ、私は民間企業でもこうした調整業務を経験してきましたので、その経験を還元できればと思っています。
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■イベントを通じて届ける「パラスポーツの可能性」
――2023年の発足以来、定期的にイベントを開催されていますが、手応えはいかがですか?
野口:年に2〜3回ペースで開催していますが、まずは「こういう競技があるんだ」と知ってもらうことが第一歩ですね。そもそも、パラスポーツ自体を詳しく知っている方はまだ多くありません。イベントを通じて、実際に体験してもらうことで「パラスポーツって面白いんだ」と感じてもらえる。それが何よりの収穫です。
――来場者の中には、障がいをお持ちの方もいらっしゃいますか。
野口:はい、参加してくださいます。体験された方が「この競技なら私にもできるかもしれない」と笑顔になる瞬間があるんです。その姿を見ると、「やっていてよかった」と心から思います。そこから「どこで練習できるのか」といった具体的な話に広がっていくのが、プロジェクトとして最も意義のあることだと感じています。
