ポスティングシステムのルールに虎の名将が苦言を呈した(画像はイメージ)
今オフは村上宗隆(ヤクルト)・岡本和真(巨人)・今井達也(西武)・髙橋光成(西武)の4選手がポスティングシステムを利用し、MLBへ挑戦しようとしている。
海外FA権を持たない選手がより早いタイミングで挑戦ができることから、毎年選手からの要望が球団に寄せられ、シーズン終盤から契約更改の時期にかけてその動向が取り沙汰されている。
イチロー氏や大谷翔平・山本由伸など日本で圧倒的な成績を挙げた選手が世界最高峰の場で早く活躍を見せる一方で、日本時代のような成績を残すことができず早々と日本球界への復帰を決断する選手がいるのもまた事実。
それも短期間で戻るケースがあることや、かつ大型契約で旧所属以外の球団へと移ることから物議を醸してきた。
例の一つを挙げると、上沢直之は23年オフに日本ハムからポスティングでMLBへ挑戦したが、故障などで24年シーズンは大半がマイナー暮らしに。
わずか1年足らずで日本球界復帰を決断し、4年総額10億円プラス出来高払いの大型契約でソフトバンクに入団。日本ハムへの譲渡金も当時のレートで約91万円だったことから、賛否両論を巻き起こした。
かねてからファンや評論家からルールの改正について議論の余地を指摘されてきたが、ここで“大御所”も声を大にして意見を述べた。
声の主は阪神前監督の岡田彰布氏。
日本プロ野球選手会の労働組合結成40周年記念パーティーの際に、「タイガースの選手はFAまで待てずに、アメリカに行ってすぐに帰ってくる。受け皿があるから。情けないし恥ずかしい。何年間か帰って来れないとか、これから制度を改善してほしい」
と恥ずかしいことを強調して述べた。今季は青柳晃洋(ヤクルト)・藤浪晋太郎(DeNA)と元々は阪神でプレーしていた選手が続々と、シーズン途中にMLBで通用せず日本球界へ復帰していたことからの苦言だった。
このオフは上沢のようにFA権を持たずにソフトバンクと大型契約を結び、さらに自由契約となった有原航平もMLB再挑戦も視野に入れているとされる。
岡田氏が挙げた苦言は届くのか。今後ポスティングのあり方も見直しが検討される可能性も出てくるかもしれない。
編集/まるスポ編集部
