
新日本で味わった屈辱と反骨心。タイチがヘビー級転向を決意した内藤の一言とは…
反骨心が生んだ小島聡との合流、そして鈴木軍入り
――帰国後は、小島(軍)に加入しましたね。
タイチ:当時は“本隊”にいたけど、凱旋試合のこともあって「こんなんやってらんねぇ」と、会社に不満を持っていた。ちょうどその頃、全日本プロレス時代に一緒だった小島聡が新日本に出戻りで帰ってきた。
小島聡はG1優勝、IWGPヘビーも獲ったトップ選手だが、出戻りという立場で反体制側に孤立していた。だったら俺も小島聡側に付いて、見返してやろうと思ったね。
――2011年にはその小島選手を裏切り、鈴木みのる選手と「鈴木軍」を結成します。これもタイチ選手から鈴木選手についたんですか?
タイチ:いや、それは違うな。TAKAみちのくが勝手に鈴木さんを連れてきて、「今日から鈴木軍が始まるよ」って。最初は何のことが理解できなかった。それにその場で初めて鈴木さんに会ったよ。
――その後、鈴木軍としてプロレスリング・ノアに外敵として長期参戦し、GHCジュニアヘビー級王座も獲得されました。ノア参戦はいかがでしたか?
タイチ:新鮮だったけど、本音を言えば行きたくなかった。別に興味があって行ったわけじゃなくて、鈴木軍全体で行く流れになったんだ。
当時の鈴木軍は、新日本の中で全員が負けて、軍団としてどうするかという時期だった。鈴木さんは所属選手でもなかったから、何か爪痕を残さなきゃ生き残っていけない。ノアに行って根こそぎベルトを取れば、まだ軍団としてやっていけるだろう。そういう狙いがあったんだろうな。