
楽天の島内宏明選手が3日に戦力外通告を受けた。イーグルス一筋13年の巧打者がクリムゾンレッドのユニフォームに別れを告げることになった。
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ただ、17年には全試合出場するなど安定した打撃を見せると20年には4年の長期契約を結んだ。
以降さらに中軸としての役割を果たし、21年には96打点で打点王、翌22年には161本で最多安打を獲得した。
しかし23年以降成績は下降線をたどり、今季は5試合の出場で10打数0安打に終わっていた。
ただ優勝を知る生え抜き選手でもあり、球団にとっては功労者とも言える存在。にも関わらずあっさり戦力外となった背景については、22年オフの発言が少なからず影響したとも推測されている。
同年12月に契約更改へと臨んだ際、誰もが驚く衝撃の発言が飛び出した。
「球団にはできるなら来年オフFAさせてほしいと言いました」
島内はこの時点で4年契約の2年目を終えたところ。まだ半分残っている中での発言だった。これに伴う大幅減俸を条件にしつつも球団は貴重な戦力として当然ながら受け入れるはずはなかった。
それでも、会見の席で「違うユニホームを着てプレーしたい気持ちも少なからず出てきた」と心境を述べていた。
その背景は当時、近藤健介が日本ハムからソフトバンクにFA移籍した際、7年総額50億円ともされる大型契約で入団しており、その条件に影響されたことだった。
同じ左の中距離打者タイプで、22年に限ると島内が最多安打のタイトルを獲得するなど活躍が目立った年に。また、前年には打点王を獲得しまさに脂が乗っているタイミングな中、年俸は現状維持だったことから
「何のために頑張っているんだろうと。モチベーションというか、そういうところはデカい」
「あの金額には負けちゃいますね。気持ちが持たないと思います」
などと次々に吐露。色紙には“現状維持”と書いて掲げて撮影に応じていた。後日訂正して謝罪したものの、球団とのしこりが残ったのは事実だった。
そして翌年から成績は急降下。その4年契約を終えた昨オフは「戦力外かと思った」と覚悟したが、減額制限を超えたものの1年契約で更新し今季に臨んでいた。
かねてから“不思議キャラ”で注目を集めており、島内語録たるものも掲載されるほどの存在。3年前と言えどこの騒動に加えて戦力として果たして評価をする球団はあるのか。その行き先はいかに。
記事/まるスポ編集部