
7月30日、新日本プロレス『G1 CLIMAX 35』大阪大会にて、ザック・セイバーJr.がKONOSUKE TAKESHITA(竹下幸之介)に勝利。両者にとって初のシングル対決は、ザックがIWGP世界ヘビー級王者としてのプライドを見せつけた。
試合前、先に入場したTAKESHITAにザックは、IWGP世界王者のベルトを掲げて挑発。ゴングが鳴ると、互いの技術とパワーが交錯する激しい主導権争いに。序盤はザックがグラウンドを中心に関節技でペースを握るも、TAKESHITAはエルボー連打と投げっぱなしのジャーマンスープレックスで流れを引き戻す。

中盤には場外での垂直落下式ブレーンバスター、そしてリングに戻すと串刺し式ビッグブーツからのジャーマン、ラリアットと怒涛の連続攻撃でTAKESHITAが攻め込む。だがザックもコーナーでの雪崩式の攻防から、ぶら下がり式腕ひしぎ、連続のアームツイストでTAKESHITAの右腕を徹底的に攻め立てた。
終盤、TAKESHITAはカウンターの”ワガママ”を命中させ、ザックが虚ろな表情を浮かべると、続けてレイジングファイヤーを狙う。だがザックは、空中で首を捕らえてスリーパーホールドで捕獲。叩きつけられても技を外さないザックをTAKESHITAは背負ってコーナーから落下し、さらには肩車で持ち上げて振りほどこうとするが、ザックの強い執念で離れない。

最後はザックが両腕を両足でフックして締め上げ、TAKESHITAがタップアウト。ザックが勝利を奪い取った。試合時間約22分半におよぶ死闘を制したザックは3勝目(うち不戦勝1)を挙げ、TAKESHITA(3勝2敗)と並んだ。
過酷な夏の戦いはまだ続く。頂点を狙う強者たちの意地と執念が、G1のリングをますます熱くしていく。
記事/ミライカ