棚橋弘至インタビュー:社長兼レスラーとしての激動の日々――ファイナルロードと新日本プロレスの未来(前編)

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ファイナルロード、リングで燃える魂

──昨年10月にリング上で引退を発表し、ファイナルロードが始まりました。振り返っていかがですか?

棚橋:全選手と戦うって宣言したけど、40人中10人くらいで、ペースは正直遅い(笑)。鷹木信悟戦(2025年4月2日・アイメッセ山梨)や後藤洋央紀戦(2025年3月6日・大田区総合体育館)あたりから、試合が続くたびに気持ちがグッと上がってきました。

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リングに立つと、食事や練習にも気を使うようになる。ファンから「棚橋、最近調子いいな」って言われるのがめっちゃ嬉しくて。

試合を重ねるごとに、身体も心もレスラーとして研ぎ澄まされる。引退まで、この火を絶やさず燃やしたいです。

──特に印象に残った試合は?

棚橋:鷹木戦は、彼の勢いに押されつつ、「負けられない」って火がついた瞬間がありました。

後藤戦は、昔からのライバルとのぶつかり合いで、プロレスの醍醐味を感じましたね。後藤の真っ直ぐな闘志に心が震えた。

リングサイドでファンと目が合った瞬間、「まだやれる」って確信したんです。ファイナルロードは、僕にとって最後の青春。1試合1試合が、魂を呼び起こしてくれるんです。

──コンディションが上がってる印象があります。ファンもその変化を感じてますよ。

棚橋:そう言ってもらえると、レスラー冥利に尽きますよ。試合が続くと、生活に張りが出るので、食事や練習に気を使うし、リングでの緊張感が僕を奮い立たせています。

ファイナルロードを闘うに連れてプロレスが楽しくて仕方ない。この感覚を、引退まで持ち続けたいです。

──2026年1月4日の東京ドームでの引退試合、どんなイメージですか?

棚橋:対戦相手はまだ決まってないけど、思い出深い選手とやりたいです。猪木さんの引退試合(1998年4月4日・東京ドーム)、7万人(発表)のファンが惜しむ姿に感動したんです。

あの光景を初めて見た時、プロレスラーの引退ってこんなに美しいんだって思ったんです。個人的には東京ドームの花道でファンにバイバイできたら最高。

東京ドームで、ファンの声援を胸に刻みながらリングを去りたい。どんなドラマになるか、僕も楽しみですよ。

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