【DDT】鈴木みのる、男色ディーノの生き様受け入れユニバーサル王座防衛成功!「プロレスは何を使ったっていいんだ」

5月25日、後楽園ホールで「KING OF DDT 2025 FINAL!!」が開催され、セミファイナルではDDT UNIVERSAL王座戦が行われた。王者·鈴木みのるに挑戦したのは、DDTの“文化系プロレス”を象徴する男色ディーノ。

鈴木は前王者·上野勇希を破って3月に王座を戴冠し、4月には米国でヨシヒコから初防衛を成功させていた。彼の黒いショートタイツとリングシューズは、新日本プロレスの伝統的なストロングスタイルを象徴し、アントニオ猪木が提唱した打撃や関節技を重視する戦い方がルーツとなっている。

団体から流出したベルトを取り戻すために名乗りを上げたのは、DDTの“文化系プロレス”を象徴する男色ディーノ。ハレンチな攻撃を得意とする彼は、伝統的なストロングスタイルの鈴木みのるとは対極的な存在だった。

挑戦のきっかけは4月6日の後楽園大会。鈴木は「プロレスは殴り合いだろうが。チューとかじゃねえだろ!」とディーノを一喝。

それに応えるように、ディーノはストロングスタイルへの転向を決意。ハレンチな技を封印しタイトル戦に臨んだ。

ディーノのリップロックを鈴木はパワーで返す

試合開始直後から鈴木のフェイスロックやアキレス腱固めに苦しめられる。ディーノは鈴木にコブラツイストをかけると、リップロック(キス)で反撃。これを機に黒タイツを脱ぎ捨て、秋山準から手渡された“男色スタイル”のコスチュームに履き替えた。

その後、試合はリップロックの攻防戦へ突入。観客が大いに沸く中、鈴木はスリーパーホールドでディーノを追い詰め、最後はゴッチ式パイルドライバーを決めて3カウントを奪った。

バックステージで、ディーノは「ワタシの名前は、男色ディーノ」と何度も繰り返し、「それ以上、この試合でワタシに残っているものはない」と語った。

鈴木はUNIVERSAL王座2度目の防衛に成功した

鈴木は「男色ディーノ、無駄に20数年生きてきたわけじゃなさそうだ。プロレスは何でもありだ!腕を取り合うのも、足を取り合うのも、そして、物を使うのも、性癖を使うのも、何を使ったっていいんだ。ただ、これだけは勘違いすんな。俺たちは見せ物を出してるわけじゃない。俺たちは勝負をしてるんだ。勝ったのはこの俺、鈴木みのるだ」とコメント。

鈴木は、 “ゲイレスラー” として、DDTとして生きてきた「男色ディーノ」をまるごと受け入れたうえで勝利。ただ強いだけではない鈴木から王座を奪い返すことは一筋縄ではいかない。

次に鈴木へ挑戦するのは、総合格闘家·青木真也。ディーノは青木を「人の生き方を深く理解できる人物」と評価しており、7月13日のタイトルマッチでは、相手の生き様をどう受け止めるかが勝敗を左右しそうだ。

<インフォメーション>
5月28日(水)はキラナガーデン豊洲で「キラナBBQ路上プロレス2025 ~肉だ!ビールだ!お祭りだ!~」が開催。詳細はDDTプロレスリング公式サイトをご覧ください。試合は動画配信サービスWRESTLE UNIVERSEでお楽しみください。

文/藤本桃子

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