
――その佐々木大輔選手に勝利し、準決勝は樋口和貞選手との対戦です。
上野:樋口さんは、僕のデビュー戦の相手。もちろん先輩としても、プロレスラーとしても、あんなにすごい人はいない。身体が丈夫で、悔しさや我慢もすべてが伝わってくる。僕が2016年にデビューして以来、樋口さんはずっとすごい人なんです。
ただ、僕たちにはKING OF DDTトーナメントやKO-D無差別級王座、そしてDDTプロレスの素晴らしさを伝える責務もある。その伝え方はそれぞれの方法でいいと思うんです。たとえば僕はお喋りが得意だから話で伝えればいい。
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じゃあ、樋口さんはこのDDTの魅力や、KING OF DDTトーナメントの価値、KO-D無差別級ベルトの意義を伝えようとしているのか?という思いがあります。
僕はもう一度KO-D無差別級王座を獲って、そこから「何を見せるのか?」が、DDTのトップを走る者の責任だと思っていて、それは誰にも譲れません。
――準決勝は、樋口選手にそういった思いを問いかける戦いになりそうですか?
上野:いや、問いかけではしないですね。僕は“伝えるために”DDTのトップレスラーとして走りますし、KING OF DDTトーナメントで優勝し、KO-D無差別級王者になる。ただそれだけです。
樋口さんのことは尊敬していますし、本当に素晴らしいレスラーです。でも、彼では伝えきれないものがあると思うからこそ、僕が行動で、背中で見せていきたいと思ってます。