【DDT】KING OF DDTへの挑戦−上野勇希の覚悟と決意−

上野は”ターニングポイントとなる試合で必ず佐々木大輔と激突する”という

――2回戦の相手は、1回戦とは真逆のタイプである「DAMNATION T.A」の佐々木大輔選手でした。

上野:実際の試合数は分かりませんが、おそらく佐々木大輔とは一番多く試合をしているんじゃないかと思います。感覚的には年に7回くらい戦っているような感じです。…いや、さすがにそんなにはしてないか(笑)。

実際は多くても年に2〜3回程度ですが、その1試合1試合が非常に濃密で、感覚的には年に7回くらい試合をしているような印象があります。

佐々木大輔とは僕がキャリアを積む前から目をつけられ、血みどろにされた記憶が多いんです。僕が吉村くんとのタッグ“ノーチラス”で初めてKO-Dタッグ王座を獲った相手も、佐々木大輔&高尾蒼馬組でした(※2020年1月3日・後楽園ホール)。

そしてこの試合が、僕がプロレスラーとして「自分の行く先」を意識し始めた明確なひとつのキッカケ。

その後、2021年8月の後楽園ホール大会ではDDT UNIVERSALベルトを盗まれ、血みどろにされて富士急スタジアムで敗北し、ベルトを獲られた。僕の進むべき道が少しずつ見え始めたときに、彼に止められたんです。

そこから佐々木さんは、僕が飛躍しようとするタイミング、つまりチャンスとリスクが一番高まっている時期に現れる存在になった。

だから今回のKING OF DDTトーナメントでも、僕は「KO-D無差別級王座を獲るために優勝する」と掲げていますが、ここで佐々木さんに止められるようなことがあれば、今積み上げているものが一気に崩れてしまう。そういったプレッシャーも感じていました。

ただ、僕から見て、佐々木さんは変化していると感じます。以前は”退屈で暗いだけの集団”だったのが、今は「DAMNATION T.A」として面白い変化を見せている。

佐々木さんの勢いは「DAMNATION T.A」の勢いと共にあるんじゃないかと思うんです。「DAMNATION T.A」が膨れ上がれば上がるほど佐々木大輔という存在も大きくなっていく。

また、今回のトーナメントでは、佐々木さんも僕も同じように「レスラーとしてどっちが先に次のステップに進めるか」という岐路に立っていると僕は勝手に感じていました。

1 2 3 4

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

Share me!
  • URLをコピーしました!
目次