
東京女子プロレスが10月2日、都内で「Additional Attack ’25」(10月18日、後楽園ホール)でのタイトルマッチ調印式を行った。渡辺未詩の持つプリンセス・オブ・プリンセス王座に挑む、愛野ユキがベルト獲りを“熱く”宣言した。
両者、調印書にサインした後、先に発言した愛野は「(9・20大田区総合体育館で)挑戦表明をしたときに“10月もまだ暑いよ”って言ったんですけど、思ったよりもちゃんと秋らしく涼しくなってきまして、四季折々を楽しめる日本に生まれてよかったなと思っているところなんですけど…。ただ未詩と私が戦う10月18日、後楽園のリングは夏どころじゃないぐらい、アッツアツにしたいと思っています。私、東京女子での今の自分の存在を証明したいと言いました。未詩とはトーナメントやタッグベルトを懸けたり、いろんな重要な場面で戦ってきました。でも、(9・27)新木場でプリプリチャンピオンである未詩と初めてしっかり対峙して、今までの未詩とは全然違うと知りました。私が望むのはそんな未詩をもっと熱くさせて、そしてお互いにボロボロになるまで燃やし合って、その上で今のバケモノな未詩を倒して、それでこそ今の私の存在証明になると思っています。10月なので私のプロレスラー人生の実りの秋にしたいと思っています。見ていてください」と力を込めた。
初防衛戦となる渡辺は「9月20日、大田区でこのプリンセス・オブ・プリンセスのベルトを手にすることができて、すぐユキさんが現れました。私のなかでユキさんはほぼ同期っていう印象があるので、率直に出てきてくれる人がいてうれしい、出てきてくれる人がユキさんでうれしいというのはあったんですけど。私がデビューした次の後楽園(2018年5月3日)でユキさんがデビューしていて、同じ練習生期間を過ごしていたんですけど。私にとってユキさんって東京女子としては先輩だし、みんなからはたぶん妹って印象のほうがあると思うんですけど、私にとっては頼れるお姉ちゃんという存在な面もあります。すごいしっかりしているなという面が私のなかではあります。これまでたくさんパワータイプとしてぶつかりあってきたなかでも、ユキさんの頼れる面、しっかりしてる面で、燃えているなかにもすごく意志がしっかりしているなというのがあって。そういう面では私が初期の頃は、ずっとユキさんに届かなかった部分だなと感じていました。そこから私はそういう部分でも強くなりたいと思って、シングル2回目、3回目と重ねて、少し飛んで私が去年3月にこのプリプリのベルトを獲ってから、ユキさんも戦いたい相手のなかには入ってはいました。入っていたんですけど、ユキさんは実際私の前に現れることはなくて、それがユキさんのなかで、去年ベルトを持っていた私がどんな風に映っていたんだろう?ってずっと思っていた部分はありました。やっぱりプリプリのベルトを持っているからには、団体の頂点のベルトを持つ人として輝いていたいなって思っていたんですけど。ユキさんにとって私は輝くキラキラしている戦いたい熱い相手ではなかったのかなとか、不安になることもありました。でも、ユキさんがこうやって今回、瑞希さんとの試合を見て、私だということを分かって、私の目の前に一番乗りで現れてきてくれたということは、すごく自分のなかで意味のあることだと思っています。私はこの夏、ちょっと熱すぎたので、サマーなプリンセスはちょっと終わっちゃったんですけど、オータムも熱く、ユキさんの熱い部分、炎の芯が灰になるまで、ミウデレラ城を燃やしに来てもらえたら、私も燃やしつつ燃やさず燃やして勝ちたいなと思います」と胸中を吐露した。
前回、渡辺がプリプリ王座を保持していた際、愛野が挑戦の名乗りを挙げることはなかったが、「去年3月、未詩が両国で山下(実優)を倒してチャンピオンになったときは、ちょうどそのとき、私がタッグベルトを落としたタイミングでもあったんです。だから、自分の心がそこに全く向かわなかったです。なんでだろうっていうぐらいな遠いものに感じていたんですよね。でも正直それはそのときの未詩をちゃんと見てなかったです。それは自分にその余裕がなかった。タッグベルトを落としてから、自分もいろいろ振り返るじゃないですけど、見つめ直す時間が必要だったんですね。だからベルトに向かっていく選択肢がなかったっていうのは正直なところではあります。ただそのときの未詩が、私には輝いてないように見えてたとかは全くなくて。すごい輝いているし、ベルトを持って、一つずつ成長していって大きくなっているのを、私は少し他人事のように見てました」と話した。