【アイガー独占インタビュー】誕生して20年、9月10日後楽園で昇華!

――ところで20年間戦ってきて、印象に残っている選手はいますか?

アイガー:ヒ・ヒ・ロタ…モゲェ~

広田:嬉しいことを言ってくれるな。私もアイガーとの闘いは印象に残っているぞ!9月10日以降、もう戦えないと思うと…(泣)

――戦いを通じて感じ合えたことも、たくさんあるんですね。…ところでアイガー選手はなんと?

広田:あっ、失礼しました。「やっぱり旧姓・広田さくらが最大のライバルだ。プロレスは1人ではできない。対戦相手が不可欠。初代タイガーマスクが伝説になったのはダイナマイトキッドという好敵手が存在した。クラッシュギャルズには極悪同盟がいた。しかし、ライバルの存在が必ずしも良い影響を与えるとは限らない。ライバルに対して過度の執着や嫉妬、遺恨を抱いたりすると、自分自身の成長を妨げることになる。ライバルに負けたときに自信を失ったり、挫折感を抱いたりすることもある。そういう意味でアイガーにとって旧姓・広田さくらは素晴らしい存在だった。これまでアイガーと広田は何度も何度も戦った。その中で1度でも観客が湧かない試合があったかい?答えはノーだ。常に広田とアイガーの試合に観客は熱狂した。その戦いが9.10最後になる。『感情』を持たないアイガーだけど、もしかすると最後に『さみしさ』の意味を知るかもしれない」と。

――仙女のリングを中心に伝説を作ってきた広田選手、アイガー選手に対して特別な感情があるのではないでしょうか?

広田:何年前から、果たして何試合やってきたのか、正確にわかるものは誰もいないと思います。その中でいつしか伝説とか伝統芸とか古典芸能とか言われてきたけど、確実に言えるのは、私たちは常に最前線のネタ…あ、間違えた。戦いをしてきたと言えるでしょう。

古典芸能や伝統芸が今も受け継がれているのは、何度見ても、人に新しさを与えるからだと思います。広田対アイガーは何年間も同じような事しかやってなさそうなのに、飽きさせないどころか、みんながもっと欲しがるっていうのはアイガーだったからこそできたんだと思います。

きっとこの先、アイガーのような関係性を築ける選手とは出会えないんじゃないかって言う特別な存在ですね。

まるで、私の体の1部がなくなるような、もしかしたらアイガーとの戦いは、全部夢物語なのかもしれない、と思わせるような感情に浸っています。

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