元ドジャースの守護神・斎藤隆氏
元指揮官へ託した佐々木の成功への想い
続いて話題は、昨年日本人選手2人目のワールドシリーズMVPに輝いた山本由伸投手、そして佐々木朗希投手へと及ぶ。今季ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場し、さらに開幕投手を務めた山本投手について斎藤氏は、
「まだまだこれからグッと上がってくると思います。日本の時の彼を知っている人は“もっと凄いよ”と思うかもしれないけれど、何の心配もしていません」と断言する。

補足としてドジャースはここ2年ワールドシリーズを戦い、30チームで最も長くプレーしていただけではなく、それぞれ韓国・日本と異国で開幕を迎えていたことにも言及。
これによる休みの短さや調整の難しさを説きつつも、山本投手のこれからの躍進に太鼓判を押した。
そして、2年目のシーズンを戦っている佐々木朗希投手への言葉には、ひときわ熱がこもる。同じ東北出身の“後輩”にもあたる佐々木投手とは今年あるやりとりがあったことを明かしてくれた。
「スプリングキャンプからドジャースのキャンプを見れて、その後エンゼルスとのオープン戦に『斎藤さんですよね?』と挨拶に来てくれたんです。
面識がなかったわけではないですけど来てくれて、すごく嬉しいじゃないですか。それで、朗希頑張れ!って一層思うようになったんですよ」

そしてある縁から強いバックアップを実現させた。ドジャースでベンチに入っている一人がGM補佐を務めるロン・レネキー氏。斎藤氏が11年にブリュワーズでプレーしていた時の監督である。
「レネキーには『朗希は2011年の(東日本)大震災で、まだ幼い彼が被災して大きな経験をしているんだ』という話をしました。
野球の技術も大事だけれど、彼のバックボーンや心の傷みたいなものを理解して、ドジャースの関係者が寄り添って伝えていってほしいなと。それが今チーム内でも少しずつ伝わっている気がして、僕の中では凄く嬉しいんです」
現役時代の指揮官とのつながりが佐々木投手のバックアップにつながっている
ドジャースは佐々木投手を一戦力としてだけでなく、一人の若者の心に寄り添う球団であってほしい。そんな斎藤さんの温かい人間性と、ドジャースという組織への信頼が垣間見えるエピソードだった。
