斎藤氏の地元である宮城県で繋ぐ「野球と社会の絆」
最後の話題は現在野球を続けている次世代へのメッセージへと移った。ここで斎藤氏は地元にゆかりのある、MLBが継続している一つの重要な活動について語られた。
「実は、宮城県の石巻市でMLBが継続して行っている『MLB CUP』が今年10周年という節目を迎えることになって、そこにも参加させていただける予定なんです。まさにその石巻でのイベントが、より上の年代を対象にしたものになります」
MLB CUP(マイナー部門)は小学3~5年生を対象に開催されている硬式野球の全国大会で、次世代を担う野球少年・少⼥に夢を与え、野球⼈⼝拡⼤に繋がる普及プログラムを創る目的として毎年開催されている。
斎藤氏が語った通り2016年から石巻市民球場で行われており、ここを舞台にしているのも大きな意義を持つ。
というのも11年の東⽇本⼤震災が発生した際、この球場はメジャーリーグベースボールとメジャーリーグベースボール選⼿会が再建に協⼒した会場という縁があるためである。
宮城県出身の斎藤氏もその意義を深く理解している。
「なぜ石巻なのかと言えば、やはり震災の存在があってそこからスタートしているからです。野球というスポーツがただの競技としてだけでなく、そうした社会的な役割を持ち、地域の復興支援に寄与できている。
MLBはまさにそこに対して高い意識と注目を持って取り組んできました。そして何より、そこが自分自身の地元(宮城県出身)であるということが、本当にありがたく、誇らしいことです」
MLBと地元との関係性も深く理解している
震災から15年以上の歳月が流れた。時の流れを感じつつも斎藤氏は一人の野球人として、自らが果たすべき責任を改めて噛み締めていた。
「復興と簡単に言葉で言っても、なかなか一筋縄ではいかない難しい問題です。あれから15年以上と時間の経過も感じますし、野球を通じて社会的な貢献も続けていかなければならないと自分でも思います」
社会課題に目を向けながら、次世代への希望を語った斎藤氏。その言葉には、日米のトップを知るからこその説得力と、故郷や野球界全体への深い愛が満ち溢れていた。
(了)
編集/まるスポ編集部
