プロのリフティングパフォーマーであったWasse(早稲昭範)は2017年にテックボールと出会い、その可能性を確信して日本での挑戦を決意する(写真/本人提供)
◼️「簡単だ」という慢心を打ち砕いた、湾曲したテーブルの魔力
――リフティングのプロに、どうしてテックボールの話が?
早稲:当時、テックボールを日本に導入しようとしていた方々が「テックボールはリフティングが上手くないと成立しない」という結論に至り、フリースタイルフットボール界で活動していた私と菅原佳奈枝さんに声がかかりました。最初は“簡単だろう”と高を括っていたんですよ(笑)。
――ギネス記録(寝転びながらのリフティングで11分以上)をお持ちの早稲さんなら、そう思っても不思議ではありません。
早稲:ところが、いざ台が届いてやってみると、それが大間違いだったことに気づきました。私たちがやっているリフティングは1人称視点なんです。
自分を中心に、目の前にあるボールを上下させる2次元の動きがメイン。しかし、テックボールは台が湾曲しているため、跳ね返ったボールが自分に向かって飛んできます。

――なるほど、予測不能な動きになるのですね。
早稲:そうなんです。縦の動きではなく、向かってくる「点」で合わせる3次元の動き。私たちがリフティングだと思っていたものは、実はトラップの連続だったんですよ。
でも、できないからこそ探求心に火がつきました。どうすれば攻略できるのかと。未知のロールプレイングゲーム(RPG)を見つけて1から攻略していくような感覚で、悔しさと楽しさが入り混じっていましたね。
