一般社団法人日本テックボール協会代表理事・早稲昭範氏。日々、テックボールの普及に努めている(写真/本人提供)
<前編はコチラ>
前編では、リフティングのギネス世界記録保持者・Wasse(早稲昭範)氏が直面した挫折と、日本サッカー界の天才たちを惹きつける魔力について紐解きました。続く後編では、2026年開催のアジア競技大会(愛知・名古屋)を目前に控え、急激な進化を遂げる「最新のテックボール事情」に迫ります。(取材・記事/大楽 聡詞)
◼️テックボールの種目別適性と、トップを走る“足技のスペシャリスト”たち
――多才なアスリートが集結している話を伺いましたが、テックボールにはどのような適性が求められるのでしょうか。
早稲:テックボールには、男女別のシングルス、ダブルス、混合ダブルス(ミックス)の3つのカテゴリー(種目)が存在します。面白いことに、カテゴリーによって有利なバックボーンが異なります。シングルスでは、圧倒的に“フリースタイルフットボール経験者”が強い傾向にありますね。
――それはなぜでしょうか?
早稲:リフティングのバリエーションの差です。サッカー経験者よりも、リフティングを極めたフリースタイラーの方が、足のあらゆる部位を使える技のキャパシティが広い。
頭に乗せたり、逆立ち状態でキャッチしたりといった選択肢を瞬時に出せる。この“クリエイティブな対応力”がシングルスでは得点に直結します。
――では、ダブルスはどうでしょうか。
早稲:ダブルスは東南アジア、特にタイのセパタクロー経験者が驚異的に強いです。彼らは空中でオーバーヘッドキックを放ち、そのまま着地するような身体能力の持ち主。
ダブルスにおけるコンビネーションと攻撃力は、今のところ日本が1勝6敗と負け越しているほど、洒落にならないレベルです。
