――レスラーの方に印象に残った試合は?と聞くと「初めてメインのリングに立った後楽園」「目標としていた選手に勝つことができた〇〇体育館」という回答を得ることが多いので高梨選手のように「シーン」で回答をしてくれた方は初めてです。

高梨:そうですか。それ以外にもたくさん印象に残っているシーンはありますよ。DDTで初めて両国国技館大会を行った時、最初のダークマッチに出場する選手を全選手で送り出し、試合後の選手を全選手が拍手で迎える。他の競技では考えられない。プロレスならではの…僕はDDTで育ったので「DDTならではの空気」がすごく好きですね。でもその空気をタイやシンガポールで感じることもあります。フィリピンでも感じました。フィリピンは途上国で小さい団体、選手もつたない。でもそんな環境でも興行のために選手を必死で集める。自国だけで足りないから海外の選手に声をかける。シンガポールやタイの選手、東南アジアの選手が集まり、ようやく興行が開催できる。現地でのプロレス興行は大切なお祭りです。他人から見るとつたない大会かもしれない。でもそこにエネルギーがある。それはどんなに整備された国で行われる大会よりも僕にとって好きな空気なんです。それを感じた時、「DDTならではの空気」を思い出しますね。

――以前、彰人選手がDDTを選んだ理由は「控室の雰囲気が良かったから」と話してくれました。試合後の選手を全選手が拍手で迎える団体はDDT以外ないと思います。

高梨:僕もそのDDTならではの雰囲気が好きでレスラーを続けている気がします。

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――ところで高梨選手は2020年3月に怪我をして長期欠場。2021年1月に復帰戦を予定していましたがコロナ禍で延期になり、7月チョコプロで復帰。10月に新宿FACEで自主興行を行い、そのメインでバラモン兄弟と戦いましたね。

高梨:彼らは闘龍門の9期生で同期です。それだけにすごく思い入れのある相手。クリス・ブルックスにCDKとして日本で戦いたい相手を聞いたらバラモン兄弟の名前が上がった。僕も彼らと戦いたかった。それでクリスの一つの夢であるバラモン兄弟との戦いが実現しました。

そしてもう一つの夢としてCDK vs酒呑童子(KUDO、坂口征夫)。それはリング上で夢として残しておこうと。言えば叶うかもしれないですから。

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――「言霊」と言いますから言葉にすることは大切ですよね。ところで12.26代々木で佐々木大輔選手が持つDDT UNIVERSAL王座に挑戦します。タイトルを賭けて戦うのは、いつ以来でしょうか?

高梨:タイトルマッチは2018年11月以来ですね。DDTドラマティック総選挙で個人部門1位になり佐々木の持つKO-D無差別級王座に挑戦しました。DDTの節目の時で自分がタイトルを獲得しDDTの舵を取ろうとしたけど佐々木に跳ね返られて、自分の思う形に持っていけなかった。

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