日本障がい者乗馬協会の事務局長・河野正寿さん

◾️「性別も障がいも超えて」馬術が示すインクルーシブな未来
――最近では「インクルーシブスポーツ(障がいの有無に関わらず楽しめるスポーツ)」という言葉をよく耳にしますが、馬術はその先駆けとも言えそうですね。
河野:まさにその通りです。馬術はオリンピック競技(健常者馬術)とパラ馬術で、ルールや内容に共通している部分が非常に多い。海外では、パラの選手が健常者の国際大会に出場することも珍しくありません。
さらに、パラ馬術は「男女混合」で競技が行われるのも特徴です。性別も、時には障がいの有無も超えて競い合える、非常にインクルーシブなスポーツだと言えますね。
――一方、厳しい部分はありますか?
河野:正直に申し上げて、選手が競技だけで食べていくのは非常に厳しい現実があります。プロ化が難しい中で、現在は企業の支援や助成金を活用して活動している状態です。
――今後、選手たちの環境を良くしていくためにどのような活動を予定されていますか?
河野:「普及しないとお金が集まらないが、普及させるためにお金が必要」という難しいスパイラルの中にいます。まずはスポンサーや応援してくださる方を増やし、注目を集めることが最優先です。
幸い、競技力向上の面では日本中央競馬会(JRA)様から手厚い支援をいただいていますが、裾野を広げる活動はまだまだこれから。選手たちにも「まずは多くの人に知ってもらうために、イベントやSNSで積極的に発信していこう」と伝えています。
――地道な普及活動が重要になるのですね。
河野:今回のような「パラスポーツ パーク」だけでなく、世田谷区の小学校で普及イベントを実施したり、InstagramなどのSNS発信にも力を入れています。フォロワーが増え、見てくれる人が増えることが、そのまま競技の普及に繋がると信じています。
編集/まるスポ編集部
