12.1新宿FACEで「KANREKI CARNIVAL」を開催するJBエンジェルスの山崎五紀(左)と立野記代(右)
JBエンジェルスが選ぶキャリア・ベストマッチ
――現役時代はたくさんの試合を経験されてきたと思いますが、山崎さんの心に残っているベストマッチはどれですか?
山崎:1986年3月、大阪城ホールで行われたクラッシュギャルズとのWWWA世界タッグ王座戦ですね。結果としてはベルトを失ってしまったけど、胸を張れる試合ができたと思っています。
前年、長与さんのケガでクラッシュギャルズが返上したベルトを、JBエンジェルスとブル中野&コンドル斉藤組で争って、私たちが新王者になった。その後、長与さんがケガから復帰して迎えたタイトルマッチでした。当時の空気感や会場の熱気は、今でもはっきり覚えています。
――立野さんの心に残っているベストマッチはいかがでしょう?
立野:ベストマッチというより、自分が「やっとプロレスラーになれた」と実感できたのが、1985年6月25日ジャパングランプリのライオネス飛鳥戦ですね。
私は運動神経が良くなくて、返し合いの攻防が苦手。ずっとやられ続ける試合ばかりでした。でもあの時はイメージ通りに身体が動いた。初めてリング上で自分をコントロールできた試合でした。
――1982年の全日本ジュニア王座戦では、長与千種選手からベルトを奪還されましたよね。
立野:あのタイトルマッチ、実は当日まで知らされてなかったんです。試合前に普通にご飯を食べていたら先輩に「今日タイトルマッチだよ」って言われて、「え、今日そういう試合なの?」って驚きました。
しかもテレビ収録も入っていた。試合前にフジテレビのKディレクターから「お前なんて勝てるわけないんだから、勝ったら100万円やるよ」なんて言われて。
そしたら横にいたTプロデューサーが「Kのポケットマネーじゃ無理だろ。払える額にしとけ」ってツッコんで、金額が10分の1になったんですよ(笑)。でも結果的に勝って、約束どおり10万円はいただきました。
