12.1新宿FACEで「KANREKI CARNIVAL」を開催する山崎五紀(左)立野記代(右)
仲が悪い中、WWFからの指名オファー
――そんな二人に“雪解け”が訪れたのはいつ頃ですか。
山崎:WWF(現:WWE)へアメリカ遠征に行ってからですね。
立野:最初の2日間は、寝る間もなくずっと五紀に説教されました。「あの時私はこう思った」「私はこうしたかったけど、あなたはやらなかった」とか。全部、私が悪かったんですけど。
でもそこで初めて腹を割って「今回アメリカに来たからには絶対成功するから、頑張ろう」って本音で話すことができた。あの時がなかったら、今の関係はなかったと思う。それからは親友です。
――覚悟を持って遠征に挑まれたのですね。
山崎:実は、会社からは最初「遠征は諦めろ」って言われていたんです。
――どういう理由で?
山崎:地方巡業の時、先輩たちも揃った場で、マネージャーに呼ばれて第一声が「遠征は諦めろ」と。たぶんですけど、記代が辞めたがっていたことを先輩たちも知っていて「二人で遠征に行っても、記代が日本に帰ってきちゃうんじゃないか」と心配したんだと思います。
でも私はどうしても遠征に行きたくて「嫌だ、行きたい!」って。「ずっと我慢してきたから、今回の遠征はチャンスだから絶対行くし、記代も絶対大丈夫ですから」って説得しました。
――なぜ、そこまでアメリカに行きたかったんですか?
山崎:チャンスだと感じたからです。WWFからの“指名オファー”だったし、日本はクラッシュギャルスの人気が絶頂期。日本で自分がどこまで行けるかも分からない。海外でうまくいくかどうか不安はあったけど、どこかでアメリカでやってやるという自信があったんでしょうね。
あと、スピリチュアル的な方の知り合いから「遠征には行ったほうがいい」と言われたんです。2年前から種まきをしていて、芽が出てきているから開花は今年1987年だって。それも背中を押してくれました。
<後編に続く>
<インフォメーション>
12.1新宿FACE、立野記代&山崎五紀60歳〜JBエンジェルス結成40周年「KANREKI CARNIVAL」。“のりさんバースデープレゼンツスペシャルタッグマッチ”として橋本千紘&優宇 vs Sareee&望天セレネが決定。チケット詳細はプロレスリングwave WEBサイトをご覧ください。
