
約4ヶ月ぶりにIWGP女子王座を奪還した朱里
新日本プロレスは10月13日、両国国技館で「KING OF PRO-WRESTLING 2025」を開催した。第1試合ではIWGP女子選手権試合が行われ、第5代王者Sareeeに、元王者の朱里が挑戦。怪我からの復帰戦となった朱里が激闘を制し、ベルトを奪還した。
Sareeeは6月21日のスターダム代々木大会で朱里から王座を奪取して以来、小波、鈴季すず、アレックス・ウィンザーを相手に3度の防衛に成功しており、今回が4度目の防衛戦となる。対する朱里は、7月から「海外でのレベルアップと、長年の試合で蓄積したダメージの治療」のため欠場していたが、9月27日の後楽園大会で復帰したばかり。
試合は、両者の間にピリピリとした緊張感が漂う中、グラウンドの攻防からスタート。Sareeeは朱里の髪を掴んでのヘアホイップ、さらにリバース・インディアンデスロックから変形の鎌固め、容赦ないサッカーボールキックで朱里を攻め立てる。だが、この攻撃が朱里の闘志に火をつけ、朱里も同じサッカーボールキックで反撃。
会場に響き渡る激しいエルボー合戦では、朱里が心を折るような強烈なエルボーを打ち込む。Sareeeもカサドーラからフットスタンプで応戦。そこから張り手の応酬、さらには魂をぶつけ合うかのようなヘッドバット合戦へと発展。
終盤、Sareeeは朱里を抱え上げてパワーボムを炸裂させ、さらにフットスタンプを投下するが、いずれもカウント2で朱里が返す粘りを見せる。さらにダイビングフットスタンプもカウント2。Sareeeは渾身の裏投げを3連発で叩き込むが、これも朱里は驚異のタフネスでカウント2。ここで朱里がカウンターのハイキックを放ち、一進一退の激しい攻防の末、最後は朱里が必殺の“朱世界”でSareeeから3カウントを奪取。約4ヶ月ぶりにIWGP女子王座を奪還した。
試合後、ベルトを失ったSareeeは「くやしーーい」と声を絞り出しながらも、「IWGP女子王座は私に相応しい。ここから這い上がるので目を離さないでください」と再起を誓い、悔しさを滲ませながら控え室へと戻った。
一方、IWGP女子王座に返り咲いた朱里は、「新日本のリングでSareeeとIWGP女子王座戦ができたことを嬉しく思います」と激闘を称えつつ、「1.4東京ドーム、IWGP女子王者として出場したいです。そこで女子プロレスの面白さを広げたい」と、来年の大舞台に向けて力強く抱負を語った。
記事/まるスポ編集部