
DDTプロレスが9月12日、東京・新宿FACEで「闘うビアガーデン2025 in SHINJUKU ~延長戦~」を開催した。KO-D無差別級王者・平田一喜が9・28後楽園での初防衛戦の相手に“終生のライバル”ヨシヒコを指名した。
平田は8・31後楽園で「いつでもどこでも挑戦権」を行使して、上野勇希から王座奪取。9・2上野ではHARASHIMAの挑戦アピールを断り、飯野雄貴の「いつどこ」行使を阻止。9・6横浜でも石田有輝、飯野の「いつどこ」行使をあの手この手で拒み、平田いわく「V4」を達成。今林久弥GMからは9・12新宿で挑戦者を決めるように通達を受けていた。
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この日、第2試合(彰人&高尾蒼馬&瑠希也vs佐藤大地&石田&葛西陽向)で彰人が石田を変型片エビ固めで丸め込んで、「いつどこ」(緑)が彰人に移動。第5試合(納谷幸男&樋口和貞vs 飯野&秋山準)で納谷がラ・マヒストラルで飯野から3カウントを奪い、「いつどこ」(赤)が納谷に移動。岡谷英樹は「いつどこ」(青)を保持しており、この3選手がその行使の機会を伺う状況となった。
今大会で平田は男色ディーノ、クリス・ブルックス、KANON(with KIMIHIRO)、アントーニオ本多との5WAYによるエンター・サンドマン・マッチで対戦。「ビアガーデンプロレス」では恒例となりつつあるサンドマン・マッチとあって、各選手がリング、場外でビールをまき散らしカオスな展開に。途中、彰人が入って、異例の試合中の「いつどこ」行使を図るも、平田が雇った屈強なボディガードが阻止。続けて、納谷も入って「いつどこ」行使を狙った。ボディガードが阻止しようとするも、納谷がビッグブーツで撃退。“戦友”平田の危機にディーノが納谷にリップロック。さらに納谷はディーノの地獄門に叩き込まれてKO。彰人、納谷の「いつどこ」行使は露と消えた。

そんななか、場内が暗転すると、ヨシヒコが登場し、平田に輪廻転生を浴びせてKO状態。本多がディーノの尻にヨシヒコをぶち込もうとするが、ヨシヒコが踏ん張って逆に本多を地獄門へ。大ダメージを受けた本多はヨシヒコを抱える形で平田の体の上に倒れると、3カウントを数えられ本多の勝利。
試合には敗れたものの、無事王座は守り切った平田は「待ってたよ!俺もヨシヒコに言いたいことがあった。KO-D無差別級のベルトを持って、一つだけやりたいことができたんです。俺がこのベルトの世界で見せられること、それはこのタイトルマッチでおまえとやることだよ。俺がこのベルトを持ってメインに立って、一番誰がふさわしいか。それは人間じゃねぇ。ヨシヒコだよ。9月28日、後楽園のメインイベント、俺たちにしかできないタイトルマッチをやりましょう!」とマイク。これを受けて、今林GMがヨシヒコとのタイトル戦を決定した。
バックステージで平田は「今日で6度(自称)の防衛を果たしました。しっかり防衛を重ねて、後楽園でヨシヒコ、伝説に残るような試合をしましょう」と意欲。アシストしたボディガードには「今後もしっかり(報酬を)払うんで、よろしく頼むよ」と継続雇用を願い出た。かたや、ヨシヒコは何を聞いてもノーコメントだった。
かつて、ヨシヒコは飯伏幸太と同王座をかけて名勝負を繰り広げたことがあるだけに、“好敵手”平田とどんなタイトルマッチを戦うのか注目される。
とはいえ、現状「いつどこ」保持者が3選手おり、平田は彰人と9・14&9・15札幌サンプラザで2連戦が組まれているだけに、納谷、岡谷とともに、その動向から目が離せないところだ。
また、脇腹骨折のため欠場している佐々木大輔が自身の20周年記念大会(10月2日、後楽園)で復帰することを発表。追加カードとして、岡谷vs葛西純のハードコアマッチがアナウンスされた。
記事/まるスポ編集部
写真提供/DDTプロレスリング