
8月16日、新日本プロレス『G1クライマックス35』有明アリーナ大会。セミファイナルは、Aブロック1位のEVILと3位の辻陽太による準決勝が行われ、H.O.T(ハウス・オブ・トーチャー)の徹底した介入と執念で、EVILが10年連続出場にして初の優勝決定戦進出を決めた。まさかの展開に、会場からは驚きの声が上がった。
辻は無所属ユニットの鷹木信悟と永井大貴を伴い、EVILにはディック東郷とドン・ファレが帯同して入場すると、試合はゴング前からEVILの急襲で幕を開けた。

辻の右脚を痛めつけ、場外ではフェンス攻撃や本部席を巻き込み、さらにはマイクコードを使ったチョーク攻撃と、序盤から反則上等のペースに持ち込む。辻はカウンターのボディブローやティヘラ、さらには雪崩式スパニッシュ・フライやブレーンバスターボムで反撃。試合を真っ向勝負に戻そうとするが、その度に東郷とファレの介入が襲いかかる。
終盤、辻はコーナートップからゲレーロスペシャルを狙うも、東郷がレフェリーの足をつかんで妨害。すると、ファレがコーナー上の辻を殴りつけ、バッドラックフォールを炸裂。すかさずEVILがスコーピオン・デスロックで捕らえると、最後は辻が動かなくなったところでレフェリーが試合をストップした。

試合後、EVILは「ハッハッハ!どんなもんじゃい!俺が今なんでここにいるか分かるか?地位と名誉とカネだ。辻陽太、テメエはな顔じゃねえんだよこの野郎!G1クライマックス、今年のチャンプはこの俺だ!わかったか、よく覚えとけ!」と言い放った。
悪の道を突き進んできたEVIL。ブーイングを糧にH.O.Tとともに築き上げた勝利の方程式は、ついにG1優勝決定戦という最高峰にたどり着いた。

果たして、この勢いのまま初優勝の栄冠をつかむのか。最後の舞台は、17日・有明アリーナ。KONOSUKE TAKESHITA(竹下幸之介)との戦いに挑む。
記事/ミライカ