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「皆さんの愛で僕の心は救われました」と棚橋

めでたしめでたし、と思われたが、「ササダンゴとのシングルマッチが終わっていない」ことに矢野が気づく。矢野の「観客に場外カウント20を数えてもらいたい」という心の声が会場に漏れ聞こえると、両者リングから降り、会場一体となって20カウントが数えられた。こうして、2時間6分32秒に及ぶ一面対抗戦は「両者リングアウト」で試合終了。最後はマッスル興行と棚橋の挨拶を掛け合わせ、「愛して〜マッスル!マッスル!」と会場が一体となって唱和し、歴史的な大会は幕を閉じた。
試合後、棚橋は言葉を噛み締めるようにコメントに応じた。「もう10年になるのかっていう思いと、心のひりつきっていうのが、今でも手に取るように思い出せて。本来であればずっと背負っていかないといけないことなんですけど、10年経って、DDTの皆さんに心を救われました」。続けて、「より多くのものを見て、社長になって、思慮が深くなったというか。引退まで半年のこのタイミングであっても、この大会ができたことが嬉しいし、贖罪とは思えませんが、皆さんの愛で僕の心は救われました」と、深い感謝の念を述べた。