
ソフトバンクがパ・リーグ2連覇を果たし、レギュラーシーズンを終えようとしている。
その一方で、この時期から表面化しつつあるのがFAやポスティングといった移籍にまつわる話。
ファームで敗戦投手となった中日・根尾 7年目の今季は現状4試合の登板にとどまり、5月を最後に一軍から遠ざかる
3年連続Bクラスに沈む西武では、主力投手2人が今オフ同時に流出する可能性もある。
まずは髙橋光成。来季海外FAを取得する右腕に対し、球団は今オフポスティングによるMLB移籍を容認する見込み。
長年訴え続けてきた夢の舞台のため、いよいよ海を渡ることになる。
髙橋は、2年目の16年に22試合に登板するなど早くから一軍の舞台に立ち、19年に初の2桁勝利。以降23年までの5年間で4度の2桁勝利を挙げる活躍でエースとしての地位を築きつつあった。
一方でかねてからMLBへの意向は高く、19年オフに将来的に挑戦したい旨を示してからは、球団に希望を訴え続けてきた。
しかし、22年には当時の渡辺久信GMが「もうひとつ物足りないところがある」と語った通りキャリアハイが12勝であることや、23年にはチームが5位に低迷したことも受け、承認を得るまでには至らなかった。
さらに追い討ちをかけたのが昨季。なんと開幕11連敗で未勝利という、チームにとっても大誤算で、91敗を喫した戦犯扱いに。
再起をかけて臨んだ今シーズンは開幕から連敗し前年から続いて13まで伸びるも、4月29日の楽天戦で6回無失点の好投を見せ、597日ぶりの白星を挙げた。
昨日のソフトバンク戦では敗れたものの、ここまで23試合の登板で8勝8敗・防御率は3.13の成績を記録している。
改めてMLBへの意向については「変わらない。変わったらダサいでしょ」と強気の発言をするなど、シーズン終了後に話し合う予定である。
そして今季西武投手陣を牽引した今井達也も同様にMLB挑戦への意向を強く抱いている。
現在9勝を挙げ防御率は1.77とリーグ4位の成績をマーク。
昨季まで2年連続2桁桁勝利を挙げている右腕の登板日にはMLB球団スカウトが視察に訪れるだけでなく、現地専門局でも名が挙がるなど、注目度は高まっている。
今井は順調に行けば来季に国内FA、再来年に海外FA権を取得する。球団にはすでに希望を伝えており、シーズン終了後に話し合いが持たれる予定。
西武は26日現在、チーム打率はリーグ最下位の.233と昨年同様貧打に泣くものの、防御率はリーグ3位の2.93と守り勝つ野球を展開し一年で最下位を脱出した。
現状で髙橋が流出濃厚に加えエース今井の移籍を容認すれば、先発の柱2人を同時に失うことになり来季の戦力は一層厳しさを増す。
果たして球団はどういう判断を下すのか。日米両方から注目が集まろうとしている。
記事/まるスポ編集部