【DDTプロレス MAO(後編)】~今だからこそ必要。MAOが追い求める“UNIVERSAL”の意義~

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中村圭吾はほんとうにカワイイ後輩、試合できて嬉しかった

――アメリカから帰国して、4.9東京・後楽園ホール「April Fool 2023」、挑戦者HARASHIMA&中村圭吾組とのKO-Dタッグ5度目の防衛戦がありました。

MAO:中村から挑戦表明された時、本当に嬉しかった。中村は同じ東北出身だし、僕と同じように18歳で上京したんです。練習生期間が長かったし、怪我をして長期欠場したことある。いろいろ面倒を見てたんですよ。どこか連れて行ったり、一緒に練習したり。

だから一緒に行動し可愛がっていた後輩に挑戦してもらえるって、「こんな嬉しいことなんだ」って実感しました。

――KO-Dタッグ戦で、中村圭吾選手のステージが2、3個上がった気がしました。やっぱり「しゅんまお」のお二人が中村選手の良い部分を引き出したと思います。

MAO:僕も瞬馬も中村のこと、メチャクチャ好きですから。だから容赦なくガンガン行くし、遠慮なく来てもらいたかった。その点、中村が萎縮せず全力で来てくれたので、すごく嬉しかったですね。もちろん、まだまだ中村には負ける気は全然しない。

ただ怖気づくことなく、今持っている全てをぶつけてくれたから、僕たちも思いっきりやり返すことができた。しっかりやり合えたのが嬉しかったですね。

――僕は今まで見た中村選手の試合で一番輝いていた試合だったと感じました。

MAO:そう、実はできるんですよ。中村のことを認めているからこそ厳しく攻めた。そこで心が折れたら、「それまでだな」と思ったけど、ちゃんと返してきた。期待以上のものを中村は見せてくれました。だから「中村の挑戦受けてよかった」って心の底から思いました。

――何年後かに過去を振り返った時、4.9後楽園のKO-Dタッグ戦は中村選手のターニングポイントになる試合だと思うんです。

MAO:そういう試合、絶対あるんですよ。中村は今23歳で、初めて後楽園ホールのメインでタイトルに挑戦。僕も2020年2月、23歳の時に初めて後楽園のメインで田中将斗さんのKO-D無差別級王座に挑戦した。

中村と同じ23歳、自分にとってターニングポイント的な試合でした。4.9後楽園が中村にとってターニングポイントになったら嬉しいと思う。あの時、「田中さんにしてもらえたように、僕も中村にしていこう」という思いはありましたね。

――2020年2月のKO-D無差別級王座戦、試合前に田中選手が、「MAOって誰?変なプロレスやるんや」から始まり、試合後には、「変なプロレスだけど、一本筋が通った変なプロレス」とコメントしていました。田中選手らしい、いい褒め言葉だなと。

MAO:あの試合は田中さんに1ステージも2ステージも引っ張り上げてもらえました。自分が、「過去どんな試合が印象に残っていますか?」って聞かれたら、田中さんの試合は必ず出てくるだろうし。この前のタイトルマッチが中村にとっても、そういう試合になってくれたら嬉しいですね。

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