主力選手である小園も戦力外を通告された(写真はイメージ)
広島が苦渋の決断を下した。球団は10月1日、小園海斗・矢野雅哉・前川誠太・田村俊介の4選手に、来季の契約を結ばないことを通告した。小園は昨季の首位打者と最高出塁率の2冠に輝き、今年のWBCにも出場した主力。前年のタイトルホルダーかつ今年侍ジャパンにも選ばれた選手が戦力外を受けるという異例の事態になった。
矢野も2024年にゴールデングラブ賞を受賞しているなど、チームの戦力として一軍の舞台にも立つ者も含めた4人が一度にチームを去る。
4人に共通しているのは、広島を揺るがしてきた「ゾンビたばこ」問題。今年1月、羽月隆太郎元選手が指定薬物エトミデートを使用した疑いで逮捕され、2月に球団との契約を解除された。5月には拘禁刑1年、執行猶予3年の有罪判決を受けている。
その後に一部週刊誌が、羽月元選手に薬物を渡したとされる人物と、矢野・小園・田村らが同席する写真を報じた。矢野はすぐに登録を抹消され、7月には前川と共に自宅が家宅捜索を受けた。そして9月25日、両選手は医薬品医療機器法違反の疑いで書類送検された。小園と田村は書類送検はないものの、掲載された写真の影響は大きなものだった。
球団が今回の判断で挙げた理由は、薬物使用の確認ではなく「信頼関係」だった。鈴木球団本部長は、内部調査を続けてきたものの、4人の薬物使用の事実は確認できていないと説明している。しかしその上で、来季に向けて球団との信頼関係を築くことは難しいと判断した。
通告を受けた小園は、球団から「信頼できない」と伝えられたことを明かし、「そうなるだろうと思っていた」と語った。自身は不振で二軍落ち、さらには私生活の報道も出るなど瞬く間に転落の一途をたどっていった。
矢野も軽率な行動で心配をかけたことを謝罪。薬物の譲り受けや使用については、否定した代理人弁護士の説明を改めて支持している。
前川は通告に悔いが残るとしつつ、自身にも責任があると受け止めた。田村は報道には事実でない内容もあると話している。新井貴浩監督は4人が自由契約となる結果を「残念」と語りながらも、子どもがいる選手を慮り、今後を温かく見守ってほしいと呼びかけている。
そして野球評論家の高木豊氏も自身のYouTubeでコメント。今球団にとって勇気のいる判断だったと述べている。さらに、責任の一端を自分にも感じているだろうと新井監督の心情を推し量り、監督が来季も指揮を執る以上、球団が問題に向き合う必要があると指摘した。
全員20代の野手という若き4人への通告は来季の戦力構想にも大きく響くが、球団は事態収束を図るべく大きな決断となった。ただ、4選手とも現役続行を希望しており、次の道を模索していく。
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記事/まるスポ編集部


